球磨村議会は定例会最終日の１２日、「政治的判断能力が乏しく復旧・復興の方向性も見えない」などとして松谷 浩一 村長に対する不信任決議案を可決しました。
松谷 村長は１３日から１０日以内に自ら辞めるか、議会を解散するか、いずれかの選択を迫られることになります。
２０２０年に初当選し、現在２期目の松谷 浩一 村長をめぐっては他の自治体トップや村民との会合で、村の職員を批判するような発言をしたことなどを議会が問題視。ことし６月の定例会で松谷村長に対する辞職勧告決議案を賛成多数で可決しました。
この勧告には法的拘束力はなく、松谷村長は続投を表明していました。
その後も、『一勝地温泉かわせみ』の指定管理者の賃金未払い問題などをめぐり、議会が松谷村長を厳しく追及していました。
【高澤 康成 村議】【１２日の定例会最終日】
「（村長）自身の政治判断能力の乏しさにより、村政が進まず、復旧復興の方向性が見えてこないのが現実である」
１２月定例会最終日の１２日、村議７人が松谷村長に対する不信任決議案を提出。採決の結果、欠員１人を除く村議９人のうち８人が賛成し可決されました。
【松谷 浩一 村長】
「真摯に受け止めている。今後についてはこれから多少時間をかけて考えたい。村のために、どの判断が一番いいのかをしっかり考えた上で判断したい」
総務省が公表している記録によりますと、県内の市町村長への不信任決議案が可決されたのは２００７年以降、今回が初めてです。
今後の流れを整理します。松谷村長は１０日以内に議会を解散するか、辞職するかを選択する必要があります。
このいずれかの選択をしなかった場合には自動失職します。
そして、議会の解散を選択した場合、４０日以内に村議会議員選挙が行われます。
その後の議会で過半数の議員の賛成で不信任案が再び可決されると、松谷村長は自動失職することになります。
一方、辞職した場合は５０日以内に村長選挙が行われます。
