ガソリンや軽油の暫定税率の廃止に向け、政府の補助金・第2弾が11月27日追加された。
燃料費の値下がりは、車を運転しない人も含めプラスの効果を生み出すかもしれない。
「(150円台は)すごく助かりますね。(安くなった分を)食材費に充てられますね。(子どもに)おやつも買ってあげられますね」
「(会社のコストダウンで)給料に良い影響があればいいな」(いずれも利用客)
ガソリンや軽油の暫定税率の廃止に向け、買い控えや混雑を避けるため、政府は11月13日から2週間ごとに補助金を上乗せしている。
その第2弾として27日からガソリンで5円、軽油で2.1円補助金が追加された。

補助金追加で10円安く
札幌市中央区のガソリンスタンドでは、補助金追加前の1リットル169円から10円安くなり、27日は150円台に。
「こちらのガソリンスタンドで1リットルが150円台になるのはおよそ半年ぶりです。給油スペースは多くの車で埋まっています」(関根弘貴 記者)
午前9時ごろからガソリンを入れに来る車が増え始めた。
値下がり前と比べて、3割増しだという。

物流業界では値下げによる「好循環」も
ガソリンや軽油の値下げの恩恵は物流業界にも。
こちらの運送会社では、ガソリン価格が10円下がることで、月5万円のコストダウンに。
その分を「賃上げ」に回し、ドライバー不足の解消につなげようとしている。
「ガソリン価格が段階的に安くなれば、年間10万円くらい(ドライバーの)手取りが増える。(手取りを)改善していければドライバーが増える」(大野軽貨物 大野光博社長)

送料の変化は?
さらに、燃料費が安くなることで、生活の身近な所にもプラスの効果があるかもしれない。
「商品も最近高くなって来ているので高い商品にプラス送料1000円がかかってしまうと迷ってしまう」(20代学生)
「商品自体の値段は安いように見えても送料が2000円ぐらいかかるものもある。昔に比べてちゃんと中身をよく確認しないといけないものが増えている気がする」(20代会社員)
ネットショッピングで気になってしまう「送料」。
北海道は輸送距離が長く、特に「送料」が高くなりがちだ。

日本銀行によると宅配便の運賃は右肩上がりで、2000年と比べるとおよそ1.5倍に。
国内最大手の会社も燃料費上昇などの影響で、2025年10月に平均3.5%値上げをした。

運送関係者の中にはガソリンや軽油の値下げが、運賃が安くなるきっかけになるのではと、期待する人もいる。
「宅配便運賃に含まれる「燃料サーチャージ」が安くなる可能性がある。将来的に送料を下げる運送会社が出てくるかもしれない」(運送関係者)
「燃料サーチャージ」は燃料費の上昇による、コストの増加分を宅配の運賃に上乗せするもので、一部大手の運送会社などが導入している。
この燃料サーチャージが、政府の補助金追加で安くなり、送料が値下げされる可能性がある。
「(送料が安くなれば)また買いたくなるんじゃないかな」(20代学生)
政府の補助金は12月11日にも追加される。
ガソリンと軽油の価格が下がることでどう暮らしに変化がもたらされるのか、今後の動向に注目だ。
