3連休の最終日となった24日、秋田市にある千秋公園では、紅葉シーズンで多くの観光客でにぎわうはずでした。
しかし24日もクマの目撃情報が入り、午後3時ごろの千秋公園には人はほとんどいませんでした。
クマはいつになったら冬眠に入り、活動が落ち着くのでしょうか。
待ちに待った冬山シーズン到来でにぎわうのは、創業47年になる群馬県のスキー場「鹿沢スノーエリア」。
しかし、災害級となったクマ被害によって、過去に一度もクマが目撃されたことがないというこのスキー場でも、2025年はクマ対策を強化していました。
鹿沢スノーエリア・スタッフ:
スピーカーのサイレンを鳴らしたり。こういう音が鳴りますので、お客さんも“何かあったな”と急いでくだってくると思います。
爆竹やクマ撃退スプレーなども用意しているといいます。
スキー場を訪れた人は「スキーやる上で、安心して滑れるっていうのはありがたい」と話しました。
こうした中、例年ならそろそろ冬眠シーズンを迎えるクマですが、2025年は餌不足などが原因で冬眠しない可能性が懸念されています。
もしも雪の上で遭遇してしまったら…。
雪上でのクマの特徴について、岩手大学・農学部の山内貴義准教授は「雪で我々(人間は)足をとられてしまう。雪が深くなってもクマは非常に脚力強いので、襲ってくるスピードが非常に速くて、普通に人間に突進してくるっていうのは、全く問題なくできてしまうと思います」と話します。
クマは肉球や鋭い爪が滑り止めとなり、雪の上でも身体能力が落ちないといいます。
それを物語る映像があります。
ロシアで撮影された映像には、雪が積もった歩道をクマから全速力で逃げる男性の姿が映っています。
雪で男性が足を取られる中、クマはバランスを崩すことなく男性を追いかけていました。
また、ノルウェー領スバルバル諸島で撮影された映像では、巨大なシロクマが追いかける先に男性の姿が。
急いでスノーモービルに飛び乗り、何とか逃げ切りました。
さらに、ロシアの極東にある施設に侵入したクマ。
クマが仕切りの網を自らの体重で踏み壊し、施設に侵入する様子が映っていました。
何匹もの犬がほえても全く動じません。
そして、人間を発見すると一目散に襲いかかっていきました。
地元メディアによると、従業員2人が襲われ、重体だということです。
岩手大学・農学部の山内貴義准教授は、遭遇した際の注意点を「(クマ)は人と接触するのは非常に嫌がるので、基本的にやっぱり逃げますし、場合によっては襲ってくる可能性があるので、なるべく距離をとって建物とか車の中に避難するっていうのが重要だと思う」と指摘しています。