イギリス南部オックスフォードシャー州で、2025年6月頃から幹線道路沿いに不法投棄されたゴミが積み上がり、9月末には長さ60m・高さ最大12mに達した。環境団体は「甚大な環境災害」と警告し、地元議員も政府支援を要請しているが、清掃費は50億円以上かかると試算されている。
数百トンの廃棄物…水質汚染や生態系への影響懸念
うず高く積み上がったゴミの山、数百トンもの廃棄物が不法投棄された現場だ。

映像が撮影されたのは、イギリス南部にあるオックスフォードシャー州だ。
上空からドローンで撮影された映像では、不法投棄されたゴミが幹線道路沿いの一帯を埋め尽くしているのがわかる。

ゴミの山について、地元メディアは「長さ少なくとも60m、幅15m、高さは場所によって12mに達する」と伝えている。
現場にゴミが放置され始めたのは6月だ。その後、徐々に溜まり続け、9月末には幅が15mに達し、緑に覆われていた景色が一変してしまった。

ゴミの山が築かれた現場近くの川はロンドンを流れるテムズ川につながっていて、水質汚染や生態系への影響が懸念されている。
河川の清掃などを推進する団体はこう訴えている。
河川の清掃などを推進する団体:
廃棄物の有害物質は、今や川と周辺の土壌に浸透しています。これは甚大な環境災害です。
住民の男性は、ゴミの山を呆然と見つめていた。
清掃費に50億円以上の試算…
この惨状を目の当たりにした地元議員は、早急に対策を講じる必要があると訴える。

地元議員:
私が心配しているのは、環境庁が何もできていないことです。このままだと、冬に環境災害が起きてしまいます。早急な対応が必要です。
この議員は政府に現場の清掃支援を要請したことを明らかにしたが、日本円にして50億円以上の費用がかかるとの試算もあり、事はそう容易ではない。

河川の清掃などを推進する団体の責任者は「この不法投棄は組織犯罪グループによって行われた」としているが、はっきりしたことはわかっていない。
イギリスの環境庁は、生態系に影響を及ぼしかねない川などの水質調査を進めるとともに、ゴミが投棄された経緯を調べている。
(「イット!」11月18日放送より)
