冬の味覚ハタハタがピンチです。昨シーズンの漁獲量は秋田県全体で17トンと過去30年で最も少なくなりましたが、今シーズンはさらに少なくなる見通しです。11日に開かれたハタハタ漁について検討する会議では、不安を訴える声が相次ぎました。
昨シーズンの県全体のハタハタの漁獲量は、沖合が15トン、沿岸が2トンの計17トンで、1995年の禁漁明け以降で最も少なくなりました。2023年シーズンのわずか15%にとどまりました。
漁が本格化するのを前に11日に開かれた県や漁業関係者の会議では、今シーズンは漁獲量がさらに少なくなる見通しが示されました。
ハタハタのもともとの数が少ないことや、海水温の上昇が稚魚の成長に悪影響を及ぼしていることなどが理由に挙げられています。
県水産振興センター資源部・松井崇人主任研究員:
「量としては去年よりも悪いという認識。前回禁漁した時は、禁漁を3年すればどれくらいの資源量が増えるという目算があったが、現状の数値からは何年禁漁すれば良いかを出すのが厳しい」
出席者からは「禁漁はできない」とした上で、「ハタハタ以外の収入源をどうするか考えるべき」という声が上がりました。
また、協議会としてハタハタの資源管理の方向性を示すべきだという声が相次ぎました。
金森俊和委員:
「大事なのは資源をどう残せるかということで、最後ハタハタがいなくなってしまって『秋田に昔ハタハタがいたよね』という話になったらマイナスのレガシーになる。協議会は何やったんだと言われる。どうコミットするかは大事な問題」
なお、今シーズンはサンプル数が少なく、季節ハタハタの初漁日の予測は示されていません。