県が約10年をかけて開発した新品種のコメ「あきの舞」を使ったおにぎり作りなど、コメについての理解を深めてもらう親子向けのイベントが鹿児島市の幼稚園で開かれました。
「食べさせてたまるか。みんな僕を応援してくれ」
「がんばれー」
「親子であったか おにぎり教室」と題したイベントに参加したのは、鹿児島おおとり幼稚園の園児と保護者あわせて約120人です。
コメに関するオリジナルの紙芝居や演劇などを通して、コメができるまでの過程や食べ物の大切さについて楽しく学んだ子どもたち。
保護者と一緒に県が新たに開発した「あきの舞」を使ったおにぎりづくりに挑戦です。
ごはんをラップに包み、丸や三角など思い思いの形に握ります。
Q.上手に作れた?
園児
「うん」
Q. (おにぎりを)どんな形にした?
「三角」
「もう食べたい。もう食べてもいい?」
そしてお待ちかねの試食の時間です。
「いただきます!」
自分たちでにぎったおにぎり。
もちろん味わいは格別です。
園児
「うまい、うまいー」
保護者
「今まで朝ご飯はパンが多かったが、コメを積極的に取り入れようと思う」
ところでこのイベントに使われた「あきの舞」。
県が約10年かけて開発し、2025年に初めて収穫された高温に強い新品種のコメで、粒が大きく、優しい甘みとモチモチ食感が特長です。
県内で最も多く栽培されている「ヒノヒカリ」は夏の暑さに弱く、温暖化の影響で白く濁ったコメが増えるなど品質の低下が課題となっていましたが、「あきの舞」は高温の影響を受けにくく収量性も高いことから、農家の所得向上が期待されているということです。
県農産園芸課・水田農業対策係 下古立正美係長
「まだ今年は(あきの舞の)流通量が少ないが、おいしいコメなので機会があれば食べてほしいと思う」
「あきの舞」は、一部のスーパーや道の駅ではすでに販売が始まっていますが、来週11日からAコープや生協など県内の多くのスーパーで本格的に販売が始まる予定です。