全国でクマによる人身被害が相次ぐ中、安来市で住民自らが講習会を企画し、クマによる被害防止や安全対策について学びました。

島根県東部農林水産振興センター・小宮将大さん:
秋田県とだいぶ差がある。これくらい数が違う。かつ秋田県と島根県、西中国山地の面積を比べても生息密度は、かなり秋田県のほうが高い。

11月1日に開かれた講習会は、安来市広瀬町布部地区の住民団体が「布部の未来を考える会」東北地方を中心に全国で増えているクマによる人身被害から身を守ろうと企画しました。

講習会には住民約80人が参加し、クマ対策に詳しい県東部農林水産振興センターの小宮将大さんが2025年の全国のクマの出没状況や餌になるドングリの生育状況などについて説明しました。

そして、中国地方では東北地方と状況が異なり、直ちに人身被害が増加する状況ではないものの、外出時に鈴やラジオなど音の出るものを携帯することやクマを引き寄せる原因になる柿などの果実を早めに収穫することなど、クマに出合わないための対策を紹介しました。

安来市内では2025年度のクマの目撃情報が16件あり、このうち4件が布部地区で目撃されたということです。

参加した住民:
「今まで他人事だと思っていた。しかし、全国のニュースを見て、身近にそういった問題が近づいてきたんだなと思っている。きょうの話は、やっぱり参考になった。」
「高齢化していて、そこに木があるけど切れないという状況もあるので、行政がそこに手を差し伸べてくれたらよりよくなると思う。」

布部の未来を考える会・赤木友和代表:
横の連携を密にして、地域でまとまって対策をやっていければいいと思っている。
鳥獣被害は自然災害ではないが、そういう災害に強い地域になればいいと思う。

主催した住民団体では今後もこうした講習会などを通じて、地区全体でクマ対策への意識を向上させたいとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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