クマの目撃や人的被害が相次いでいることを受け、宮城県は災害などの緊急時に使われる「予備費」を活用し、市町村に対し、箱わなの配布などの支援を実施する方針を明らかにしました。

宮城県 村井知事
「12月ぐらいから冬眠に入りますから、11月がクマ目撃のピークですので、予備費を活用して、先に前倒しをして行う」

村井知事は11月5日の会見で、冬眠前のクマ対策について「緊急性が高い」とし、「予備費」を活用し、数億円規模で市町村に支援を行うと明らかにしました。

県によりますと、今年度のクマの目撃件数は2056件で、すでに年間の最多件数を更新。加えて、人身被害も4件発生し、県は11月末までを「人身被害防止強化期間」として注意を呼びかけています。

県は5日午後、早速、緊急のオンライン会議を開き、市町村でクマの対策を担当する担当者に対し、支援内容を説明しました。

それによりますと、県は箱わなや爆竹などの無償配布、カキやクリの木の伐採、学校周辺の見回りなどの支援を想定しているということです。

県環境生活部 末永仁一部長
「今後、市町村から具体的な要望を頂いて、それをとりまとめて、具体的な対策をできることから、速やかに取り組んでいきたい」

県は今週中にも市町村からの要望をとりまとめ、来週以降、順次、支援を実施する方針です。

また、会議の中では市町村から「箱わなが不足している」という声が多く寄せられました。

箱わなは全国的にも品薄となっていて県も全国の十数社に問い合わせ、9個確保しましたが確保が難しい状況だということです。

仙台放送
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