宮城県気仙沼市の公共工事をめぐる官製談合事件の裁判が仙台地方裁判所で始まり、市職員と元業者の男は、いずれも起訴内容を認めました。

官製談合防止法違反の罪などに問われているのは、気仙沼市建設部土木課の道路整備係長・後藤文治被告(48)で、公契約関係競売等妨害の罪に問われているのは、建設コンサルタント会社の元支店長・清水康弘被告(51)です。

起訴状などによりますと、後藤被告はおととし7月、市が発注した道路工事に関する業務の入札をめぐり、ショートメッセージで「設計価格」を清水被告に伝え、工事を落札させたなどとされています。

11月4日、仙台地裁で開かれた初公判で、2人は起訴内容を認めました。

動機について後藤被告は、「業務を円滑に進めたかった」などと述べました。

検察側は、「立場を利用し、市の入札制度の社会的信頼を損なった悪質な犯行」と指摘し、後藤被告に対し、懲役1年6カ月を、清水被告については懲役1年を求刑しました。

一方、弁護側はいずれも、執行猶予付きの判決を求めています。

判決は、11月18日に言い渡される予定です。

仙台放送
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