キャリアは約40年。熊本市電の安全管理を任されることになりました。4日辞令を受け取った軌道や設備のエキスパートは現場主義を掲げ熊本市電の立て直しを担います。
【尾谷 いずみ キャスター】
「熊本市交通局では外部から人材を登用するのは初めてです。市交通局は、運行トラブルが続く現状から『救ってほしい』とアプローチしたということです」
4日、部長級となる首席審議員の辞令を受け取ったのは福島 孝一郎 さん63歳です。
福島さんは同じく路面電車を運行する長崎電気軌道での37年間の勤務を経て、2022年から今年9月まで宇都宮ライトレールで施設や車両の維持管理者などを務めていました。
【福島 孝一郎 さん】
「まず現場を見て、職員の皆さんとコミュニケーションをとって、表だけではなく神髄に迫らないといい改革はできないかなと思っています」
熊本市交通局では去年から重大インシデントなど運行トラブルが相次ぎ、今年3月には乗客らがケガを負った市電同士の追突事故も発生しました。
井芹 交通事業管理者は、福島さんに安全管理や指導をお願いしたうえで、さらにこう述べました。
【井芹 和哉 交通事業管理者】
「あと一つ、お願いがあります。それは市交通局の組織の改善。市交通局は組織風土に課題があると外部有識者会議から指摘を受けている。笑顔あふれる職場となるよう一緒に頑張っていただければ」
【福島 孝一郎 さん】
「結構冗談好きですので笑顔がある職場になればと思っています」
福島さんはこれまでの経験を生かし4日から熊本市交通局で安全管理や軌道・車両の維持管理、指導などに当たり市電立て直しの一翼を担います。