住民の要望に応じて住民が運転する乗り合い型のライドシェア。公共交通の空白地帯解消策にと、小松市できょうから実証実験が始まりました。
小松市南部地区を対象におよそ3カ月間限定で始まった小松市の南部乗合ライドシェア。市の講習を受けた地域住民が運転する車に予約した住民が乗り合わせ、目的地まで連れて行ってもらうシステムで、ルートはAIが考えます。
宮橋市長:
「バスの運転手が足りないなど、地域の公共交通を守って行くには非常に難しい現状があります」
出発式でこのように挨拶した宮橋市長。
今回、実証実験の対象となったのは粟津駅を中心とした小松市南部地区。
北陸鉄道によりますと、この地区を走るバスは今年3月のダイヤ改正で往復20便から13便にまで減少しました。
那谷地区の住民は…
「バスは本当に午前中なら1本しかないし、そうすると時間的に余裕がないげんね。結局、タクシーを使ったりしなきゃ行け無くて…良かったなと思いました」
このため小松市は平日の昼間を対象に地元の住民が運転手となる公共ライドシェアを乗合という形で実施し、効果を見定めることにしたのです。
お年寄りが使いやすいように電話で予約ができるコールセンターを置いたのも小松市の特長です。
第一号となった運転手は…
「地域の貢献もありますし、交通空白地帯という事で、いろいろお手伝い出来たらなと思いまして」
料金は3キロまで300円で、午前中の利用が集中しないようにと午後の利用は100円安くしました。
利用客は:
「もう82歳やし、お父さん送っていくのも危ないというので待ち焦がれておりました。運転手さんも那谷の方で安心な感じです」
去年小松市では去年3月から夜間を対象にしたライドシェアを始めていて、バスや鉄道など公共交通が行き届かない、空白地帯についてはこうした公共ライドシェアを活用していく方針です。
宮橋市長:
「これまでだったらバスを増便しようとかタクシーに補助だそうって言う話しができていた時代もあったかもしれませんけども、やはり交通事業者さん自身の運転手、ドライバー不足って言うのがですね顕著になってきていることを考えると新たな方法を考えて行くべき時に来ていると言うことですね。ドライバー不足って言うのはかなり深刻な状況だというふうに聞いております」
小松市では、来年1月30日までの実験期間後に、効果を検証し、本格運用に移行するか決めることにしています。