能登半島地震による輪島・朝市通り周辺の大規模火災で焼け残った木。
一時は「震災遺構に」との声も上がっていましたが、先月の強風で倒れてしまったことが分かりました。
稲垣アナ:
「焼け跡から立ち上がる」輪島の人々の復興への道のりを見守り続けてきた泰山木、残念ながら折れてしまいました」
輪島市の朝市通り跡地に立っていた木「泰山木(たいさんぼく)」。
近所の住民などによると、先月26日の強風で、倒れたとみられています。
日吉酒造 池田優美子さん:
「先月27日の朝かな。配達に出ようと思ってふと見たら、「ない!」と思って。それで周りの人にも聞いたんですけど「前の日(26日)まではちゃんとあった」って言っていたんです。風がひどかったから風で倒れたんじゃないかなって。(泰山木が)あるのが当たり前だったので無くなったら今まで風にも耐えて雨にも雪にも耐えていたのでちょっと寂しい感じがします」
能登半島地震による大火災で、およそ240棟が焼けた輪島・朝市通り。
その中にある漆器店の中庭にあったのがこの泰山木です。
今年1月1日(稲垣アナ)
「輪島朝市通り周辺です。この場所でもう1度やりなおす、そうした町の人々の思いを汲み取り、復興への第一歩を踏み出す年に2025年はなっていきそうです。そしてこの町の皆さんの思いを1本焼け残った泰山木は静かに見つけ続けています」
更地になった後も凜とした姿で立ち続け、復興の象徴「震災遺構」にとの声があがっていました。
去年6月の会見で輪島市長は…
「朝市に「泰山木」という木もあるんですよね。白い花が咲くっていう。切らないでという話もあるんですけどそこは朝市や本町商店街のみなさんの話を聞きながら遺構を残せるものは残せばいいかなとは思っています」
この泰山木は、今年の春になっても花はつけず、残念ながら枯れてしまったとの声があがっていました。
倒木について、市はまだ把握していないということです。