この時期に凶暴化するスズメバチ。静岡県裾野市内ではハチに刺される被害も発生しています。専門業者による駆除の最前線を取材しました。
毒性が強く、刺されると死に至ることもあるスズメバチ。
10月23日、東京・青梅市の小学校で1年生20人と教師2人がハチに刺され、軽傷を負いました。
地面の中にはクロスズメバチの巣が…。
スズメバチはこの時期に最も凶暴化すると言われています。
村田彬 記者:
裾野市内の公園に来ています。こちらでは吊り橋で親子2人がハチに刺されたということです。市内ではこのところ目撃情報も増加していて、市は警戒を強めています
裾野市の中央公園。
園内の清掃を行っている松島勝さんに公園内を案内してもらうと…。
松島勝さん:
4本目の木があるあの辺の下。(Q.気づきにくい場所にありますね)ちょっとわからない。バタバタ歩いて振動があると、ハチが興奮して攻撃されたと思って来るようだ
見つかったのはキイロスズメバチの巣。
すぐに専門業者を手配し撤去しました。
また、裾野市役所の隣にある小柄沢緑地でもハチがよく目撃されているといいます。
市の職員の見回りに同行していた、その時…。
村田彬 記者:
樹液を吸っているんでしょうか。木の根元の部分に5匹のハチの姿があります。少しづつ動き出しました
市はトラップを設置したり注意喚起のポスターを掲げたりと対策を講じています。
裾野市みどりと公園課・原義則 係長:
ハチがどこにいるかわからない。この時期は働きバチが活発に活動している。木が生い茂っていたり草むらだったり、そういうところにはなるべく近づかないようにしてもらえたら
この時期にハチが活発化する理由について専門家は…。
ビーハンターズ・松井謙さん:
子孫を残すという一番大事なところをやっている。それを守る力がすごくかかりやすい時期。数は減っていてもすごく凶暴化している
取材中にもハチの巣の駆除に関する相談の電話が…。
ビーハンターズ・松井謙さん:
ハチはまだいますか?
依頼人:
ハチはいます
ビーハンターズ・松井謙さん:
手は出さない方がいい。何度も繰り返すと本当に警戒してどんどん来るようになる。5時頃、伺うのでよろしくお願いします
向かったのは伊東市荻の住宅街。
庭先に植えられたツバキの中から見つかったのがスズメバチの巣です。
依頼人:
植木の手入れをしている時に、切っていたら中からハチが出てきて慌てて逃げた。どうしようと迷っていたが「プロにお願いしないと」と思って
直径は約30センチ。
松井さんも取材スタッフも万全の装備で挑みます。
ビーハンターズ・松井謙さん:
巣の周りの枝を落として壊さないようにきれいに取りたい
しかし、周辺の枝を切ったとたん!
身の危険を感じたのかハチが次々と巣の外へ。
すぐに専用の薬剤を噴射してハチの動きを封じます。
格闘すること約15分。
無事に駆除することができました。
依頼人:
良かった取れて。来年は気をつけて確認したい
ビーハンターズ・松井謙さん:
巣によってはまだ子供がいたり、さなぎの繭があったりと、まだ1カ月以上続くのではという巣もたくさんある。ハチの巣を見つけても油断して触らないで、安全だけ確認して業者に依頼してもらいたい
松井さんによると2025年はまだ幼虫がいる巣が多いため、12月半ば頃まで警戒が必要だといいます。
ハチの巣には近づかないこと、そして、万が一刺された場合には病院を受診することが大切です。