高市新内閣が22日から本格始動したが、その“船出”はあわただしいものとなった。
北朝鮮「ミサイル対応」から高市新内閣始動
高市首相は午前9時半過ぎ、北朝鮮が約5カ月ぶりに弾道ミサイルを発射したことを受け、「予定を変更しましたので、後ほど」と急いで官邸の中に入っていった。
その後、あらためて記者団の前に現れると…。

高市早苗首相(64)(午前10時半過ぎ):
国民の皆さまの生命を守るために、この危機管理はこの内閣にとって非常に重要な課題でございます。
すべては、国家・国民のために。
「チーム高市」の大臣も動き出した。
22日朝、内閣府の職員らに拍手で迎えられたのは、新内閣の目玉閣僚の1人、小野田紀美経済安保担当相。
総裁選で「チーム早苗」のキャプテンも務めた小野田大臣は、高市内閣で新設された外国人政策に関しても担当する。

小野田紀美 経済安保・外国人共生相(42)(午前11時半過ぎ):
排外主義に陥ってはなりませんが、国民の皆様の安全・安心の確保は、経済成長に不可欠です。ルールを守らない方々への厳格な対応や外国人をめぐる現下の情勢に十分対応できていない制度・政策の見直しを総合的な検討を進めてまいりたいと思います。
これまで、明快で保守的な言動が注目されてきた小野田新大臣。
就任会見では、用意された原稿に目をやる場面も…。
片山さつき新財務相は「スムーズなスタート」
一方、高市内閣で待ったなしの最重要課題である物価高対策で中心的な役割を担うのが、片山さつき新財務相(66)。
約20年前、財務省で主計官を務めた経験を持つ片山大臣。
久々の古巣では、会見場の段差につまずく一幕はあったが、22日午後行われた会見で、「スタートはスムーズだ」と語った。

片山さつき財務相(66):
(財務省に)出戻りでもリターンでも、何でもいいんですけれども、非常に懐かしく、きのう・きょうでも、すでに皆さんと楽しくお仕事をさせていただいておりますので。
ある程度、主要な人の顔・名前・大まかな年次は私まだ分かるんですよ、20年だと。
ガソリン減税などの物価高対策に十分な予算規模を確保できると強調した。
一方で、日本維新の会との政策協議で合意した「食料品の消費税2年間ゼロも視野に法制化の検討を行う」という点については、
片山さつき財務相(66):
一般論として手取りを増やすということが非常に重要だと総裁もおっしゃっていますので、あらゆる可能性を否定するわけではないんですけれども…。
と、明言を避けた。
鈴木憲和新農水相は前内閣のコメ増産方針に“異論”
そして、“コメ担当大臣”から農政を引き継いだのが、21日、官邸からの呼び出し電話を待つ間、けん玉を披露していた鈴木憲和新農水相(43)。
前任の小泉進次郎氏との引き継ぎは和やかな雰囲気だったが、その小泉前大臣らが石破内閣で進めたコメの増産方針に22日、異を唱えた。

鈴木憲和農水相(43):
日本の農政は、コロコロコロコロ変わる。猫の目農政だ(と生産者に言われた)。コロコロコロコロ方針が変わっては、生産現場の皆さんは対応することができません。
“米どころ”山形県が地盤で、農水省の元職員だった鈴木新大臣は、「前政権の方針を引き継ぐのか?」との質問に、
鈴木憲和農水相(43):
マーケットありきでこれは考えなければならないことなので、生産側からだけで増産をし続けるということは現実的には難しいだろうというふうに考えております。

ーー(記者)小泉大臣含め前石破政権のころの方針を見直されるというふうな認識でよろしいんでしょうか。
鈴木憲和農水相(43):
需要に応じた生産、これが何よりも原則であり、基本であるというふうに考えております。それを見直しというふうにとらえるのであれば、見直しということになりますし。
(「イット!」10月22日放送より)