歴史ロマンをかきたてる古代、吉備路の話題です。近畿以外では全国で最も大きな前方後円墳となる岡山市の国の史跡、「造山古墳」で新たな発掘調査が始まりました。

古代、吉備国の首長の墓として5世紀初頭に造られたとされる造山古墳。全長は、約350メートルで、ヤマト政権があった近畿の3つの前方後円墳につぐ全国4番目の規模を誇ります。

岡山市教育委員会が毎年、行っているこの発掘調査。2025年は、古墳の前方部の墳丘など約120平方メートルを約2カ月調査し、墳丘の正確な規模や形、表面の遺物などを明らかにします。

(千葉知里記者)
「岡山市北西部から総社市にかけての一帯には、数多くの古墳があり、歴史ファンなどから注目を集めています」

9月からは、総社市の「作山古墳」でも初めて発掘調査が行われています。この一帯は吉備路と呼ばれていて、古代、ヤマト政権に迫る力を持っていた吉備国の中心部だったと考えられています。

(岡山市埋蔵文化財センター 水川慶紀さん)
「考古学に興味がある人や地元の人が多く発掘現場を見に来る。古墳に興味を持ってもらうのはもちろん、古墳を中心に地域が盛り上がってほしい」

吉備路の歴史ロマンは、地域のにぎわいの後押しとなるのか。発掘調査の結果に関心が高まります。

岡山放送
岡山放送

岡山・香川の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。