ユニークな研究に贈られる『イグ・ノーベル賞』で、愛知の研究グループが「生物学賞」を受賞しました。研究テーマは、牛を縞模様にした「シマウシ」です。

提供:愛知県農業総合試験場
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■“縞模様”の効果?血を吸う虫の付着数が半分ほどに…

日本時間の9月19日午前7時、「イグ・ノーベル賞」の授賞式がアメリカで開催されました。

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愛知県農業総合試験場に勤めていた兒嶋朋貴さんらの研究グループが、「生物学賞」を受賞しました。

兒嶋さん:
「この賞は、私たちが前向きな貢献を続けるための大きな励みとなります」

兒嶋さんらが研究したのは、ウシに白いスプレーでシマウマのような縞模様を描いた「シマウシ」です。

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“縞模様には虫よけの効果がある”という海外の研究結果のもと実験を進めると、白と黒の縞模様の牛では、アブなどの血を吸う虫の付着数が半分ほど減ることが明らかに。さらに、首振りや足踏みなど虫を追い払う動作の回数も25%減少したといいます。

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授賞式では、ハエにスピーチを邪魔される演出で、兒嶋さんはジャケットを脱いで縞模様に。

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兒嶋さん:
「牛にシマウマのような模様をペイントすることで、ハエの付着を抑制できるのです。ありがとうございました」

■この実験、本当に効果ある?

2021年、この研究をもとに山形県庁が実際に実験をしてみたところ、縞模様の牛は虫を避ける行動がおよそ4割から8割少なかったという結果となりました。

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今後、牛のストレス軽減や、虫が媒介する家畜の感染症予防への活用も期待される今回の研究。

愛知県での研究が国際的に評価されたことに、大村知事も…。

大村愛知県知事:
「心からお祝いを申し上げたいと思っております。シマウマ柄の服、持っているよ。俳優の哀川翔さんと友達なんですけどね、代表作にゼブラーマンというのがあるんだよ、もう20年以上前だけどね。来週の記者会見、ゼブラスーツを着てこようかな(笑)」

19年連続で日本人が受賞している「イグ・ノーベル賞」。思わず笑える研究の今後に期待が高まります。

東海テレビ
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