中谷防衛大臣は19日の定例会見で、沖縄県内で自衛隊に対して「過度な抗議活動や妨害行為が続いている」と述べたほか、抗議活動により「訓練の変更を余儀なくされた事は大変遺憾」と述べました。
中谷元防衛相:
最近の沖縄における自衛隊の活動に対する過度な抗議活動、また妨害行為が続いている
防衛省によりますと、13日、宮古島市の平良港で行われた物資輸送訓練で、市民団体の抗議により訓練内容を一部変更したと言う事です。
中谷元防衛相:
妨害行為によりまして、訓練の内容の変更を余儀なくされたということは、大変遺憾であります。
また、中谷大臣は、8月、宮古島市の民間地で行われた総合防災訓練で自衛隊に抗議があった事や、9月の全島エイサー祭りへの自衛隊の参加に自粛要請があった事などを挙げて、「地元との交流を深める努力」を重ねてきたなかで大変残念だと述べました。
中谷大臣は「反対意見を表現する事自体を否定するものではない」としていますが、記者からは、大臣が自ら「過度な抗議行動」などと発言することが萎縮に繋がるのではないかと指摘しました。
中谷大臣は、自衛隊の活動に理解を得るため「私自身が先頭に立って発言し、信頼を増すことが必要」との考えを示しました。
いっぽう、玉城知事は、中谷大臣の発言について次のように述べました。
玉城知事:
例えば政府による南西シフトを強引に進めることですとか、あるいは米軍との共同訓練、地元の理解と協力が得られるように十分に説明を尽くしているかどうかも含めて、なぜそのような厳しい意見、あるいは抗議活動が起こるのかということも、(政府には)しっかりと受け止めていただきたいと
その上で、不発弾処理や急患搬送など、自衛隊が重要な任務を担っているのは県民も承知しているが、大臣の発言は「ハレーションを起こすのでは」と疑問を呈しました。