埼玉県八潮市の道路の陥没事故を受けて行われた下水道管の調査結果が発表され、新潟市で下水道管の破損が原因とみられる空洞が2か所見つかった。現地を取材した。
新潟市東区藤見町にある下水道管 26年度に改築工事実施へ
25年1月に埼玉県八潮市で発生した道路の陥没事故を受け、国交省は設置から30年以上経過した下水道管に腐食がないかなどを調査するよう全国の下水道管理者に要請。

このうち、構造的に腐食しやすい箇所などの条件で夏頃までに調査・報告が求められていた優先箇所についての調査結果が発表された。
新潟市が管理する分では、新潟市東区藤見町にある下水道管が腐食の度合いから原則1年以内の速やかな対応が必要となる『緊急度Ⅰ』と判定。

市は26年度に改築工事を実施するとしている。
近隣住民からは「けっこう車も走っているから危ない。工事してもらえれば安心できる」との声が聞かれた。
新潟市中央区上所中では2か所の“空洞”確認
また、新潟市中央区の3か所が、応急措置を実施した上で5年以内の対策が必要となる『緊急度Ⅱ』の判定に。

このうち中央区上所中では、地下の2か所で下水道管の破損が原因とみられる厚さ30cm程度の空洞が確認された。
ただ、空洞は比較的深い位置にあるため、市は直ちに大規模な道路陥没が発生する可能性は低いと判断。
下水道管内の補修工事が完了した後、空洞の復旧工事を実施する予定だ。
県管理の下水道管でも2か所「維持管理徹底していきたい」
また、県が管理する下水道管では、新潟市東区津島屋と長岡市の上柳町の2か所で『緊急度Ⅰ』の判定に。
一方で、劣化が著しくなく、下水道管の周辺に空洞が確認されなかったことから、県は直ちに陥没が生じる危険性は低いとしている。

県下水道課の富永尚秀課長補佐は「劣化している施設はどんどん増えているので、陥没事故を起こさないように維持管理を徹底していきたい」と話す。
県は設計が終わり次第、速やかに対策工事に着手する方針だ。
(NST新潟総合テレビ)