北方領土は自由に行き来
お正月に初夢を見た。
気が付くと北方領土に遊びに行き、カニを食べて、温泉に入っていた。
カニはおいしかったし、ロシア人従業員もいい奴だった。

6月に安倍・プーチン両首脳は、歯舞色丹の先行返還で合意し、日露平和条約を結ぶことになったので、とりあえず自由に行けるようになったのだ。
「これでは国後択捉は帰ってこない」という批判が左右を問わず沸き起こったが、世論調査では評価する人の方が断然多く、内閣支持率も上がった。国後には、いずれ日露共同経営のカジノもできるらしいので、行ってみたいな。
入管法改正で外国人増加

北方領土から帰ってきて、自宅近くで蕎麦を食べてたら、隣に座った60過ぎのオヤジが外国人従業員をネチネチいじめている。
「おひや」と言ったのに「ひや」酒を持ってきたというのだ。
若い外国人女性は涙を浮かべている。
去年入管法が改正された後、港区は外国人特区を宣言し、外国人の雇用には補助金がつくことになった。
このため外国人がものすごい勢いで増えており、その分トラブルも多いようだ。
と、その時、オヤジの向かいに座った若い女の客が「おっさんいい加減にしろよ」と怒鳴った。
「ひやだかおひやだか知らねえけど、水飲みたいなら水くださいって言え」と続けたら、オヤジが「ごめん今度からそうする」と反省したのはエラかった。
外国人との共生、なんとかうまくやっていけるんじゃないかな。
2021年には憲法改正を国民投票で

そして7月、安倍首相はなぜか解散しなかった。
支持率が上がったのでダブルにしなくても参院選はそんなに負けない、という読みらしい。
結果は、やや議席を減らし、与党で過半数は確保したものの、維新など改憲勢力による2/3は割り込んだ。
しかし立憲、共産など野党も横ばい。
代わって頭角を現したのが「おんなの党」。
「みんなの党」じゃないですよ。
女性だけで政策は保守寄り。
憲法改正にも前向きだ。
5議席を獲得し政党要件を確保した。
自民党の野田聖子議員や小池百合子都知事も参加を検討しており、今後カギを握る存在になるだろう。
憲法改正は今年も実現しなかった。
ただ安倍首相のこの言葉には驚いた。
「2021年の夏に私は首相を辞めるので、その時に国民投票を行ってほしい」と言ったのだ。
当初の目標を後ろにずらしたのだが、これでより現実的になったし、政局ともリンクしなくなったのではないか。
日韓関係の修復は絶望的

さて心配していた米中貿易協議と米朝核交渉。
いずれも双方が政治的ダメージを恐れ、協議継続となった。
動いたのは日韓。
領海侵犯した韓国漁船を日本の海上保安庁が逮捕。
まもなく船長らの裁判が福岡地裁で行われるが、これで日韓関係の修復は絶望的になり、事実上の国交断絶になるだろう。
新元号は?
そうそう平成も終わった。
僕と同い年の浩宮さまが天皇になった。
そして菅官房長官が元号を発表。
二文字が書かれた紙を掲げている。

最初は安倍さんの「安」という字かな?
揺れてよく見えないぞ。
違う、揺れてるのは僕の方だ。誰かが揺らしてる。
「お父さん、早く起きて、レゴしようよー。」
と、娘に揺り起こされた。
そうか。正月なので朝からお酒飲んでソファーで寝ちゃったのか。
娘とレゴで遊びながら考えた。
このうちいくつが正夢になるのかな。
本年もよろしくお願い申し上げます。
(執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫)
