「あの日のきょうにずきゅん」テレビ新広島、放送50年の歴史の中から、あの日のニュースを振り返ります。
今から4年前の2021年9月6日、広島電鉄の路面電車の安全運行を長年に渡って支えた「十日市信号所」の解体工事が始まりました。
十日市信号所と呼ばれる施設は、1952年に建てられ、高さ6メートル50センチの建物から顔を出し、鳥の雛のように電車の動きを確認する姿から広電の社員の中では「鳥の巣」の愛称でも親しまれてきました。
十日市交差点では1955年まで職員が双眼鏡などを使って目視で状況を確認し、電車の行き先に応じてポイントの切り替えを行っていました。
しかし、自動化が進んだことでこの施設の役割も終了。
機械だけが残っていましたが、それも撤去されることになり解体が決まりました。
【通行人は】
「ずっとここにあるのが当たり前みたいな感じだったので、無くなれば無くなったで寂しいなぁという気がしますけど」
広島の街にとって当たり前の景色の1つだった「鳥の巣」は、この日静かにその役目を終えました。