東京都心では3日、9月としては観測史上初めて3日連続の猛暑日を記録した。この記録的暑さで野菜の高騰が続く中、家計の助けになる救世主的サービスが注目されている。
都内でタマネギ3個入り58円!
東京・杉並区の青果店「文山青果」で行っているのは、超お得な野菜販売だ。

タマネギは3個入りで58円。キュウリは袋いっぱいに入って323円。
さらに、ナスは10個近く入って214円(価格はいずれも税込み)と、並んでいる多くの野菜が驚きの安さとなっている。

高値が続く野菜が、なぜこれほど安いのか。

文山青果の文山成晃代表は「“規格外品”で、このあたりがちょっと大きかったり小さかったり、形がいびつなんですけど」と話す。
並んでいるのは、曲がっていたり皮にシミがあったりするものの、品質には問題がない“規格外の野菜”だ。

文山青果・文山成晃代表:
こういったものでも、鮮度的なものには全く問題なく、すごくみずみずしい。

こうした規格外品は、正規品の何と半額以下というお手ごろ価格だ。高値が続いているだけに、家計の救世主となっている。

訪れた人も「本当にありがたくて、まずここに来る」「圧倒的に鮮度の良さ。あとは量ですかね。桃は買う予定なかった。でも買ってしまいました」などと話していた。

店側には最近の物価高で、以前より多くの人が訪れるようになった実感があるという。
文山青果・文山成晃代表:
物価高が続いているので、そういった中で、見た目が悪くても価値がある物、お買い得な物を求めて来られる方も増えてきています。
「ナス・キュウリ・カボチャ…」季節の野菜収穫し放題
新鮮な野菜が収穫を待つ畑でも、お得なサービスが始まっている。

さいたま市の「農園 四季巡り」では、月々定額で家族が食べる野菜を食べたい分だけ収穫し放題だ。

農園 四季巡り・齋藤郁也さん:
(Q.ここでどういった野菜が採れる?)
今はナス・ピーマン・オクラ・キュウリ・空心菜・モロヘイヤとかカボチャ。夏野菜なんですけど、季節の野菜が採れる。たくさん食べる方だったらすぐに元が取れるかなと思いますね。

収穫できるのは年間50種類・100品種もの野菜。
無農薬の野菜ということもあり、安心して食べられると好評だ。
利用者は「メインの野菜はここで、それ以外はスーパーも併用しておいしくいただいている。この季節にこういう野菜がなっているのがわかる」と話す。

サービスを提供する農園側にもメリットがあった。
利用者が収穫してくれるので、丹精込めた野菜作りに集中できるのだという。
農園 四季巡り・齋藤郁也さん:
採っていただけるので、収穫作業をしないで、野菜を作ることに専念できるのは大きなメリット。規格というのもないから、ちゃんとしたものは作るけど、精神的には楽なところがある。

農水省によると、9月の野菜価格は多くがやや平年を上回って推移する見通し。
野菜高が家計を圧迫する日々は続きそうだ。
(「イット!」9月3日放送より)