新潟市中央区に市民団体が運営する映画館『シネ・ウインド』が開館し、今年で40年目となりますが、いま上映の継続が危ぶまれる事態になっているといいます。節目の50周年が近づくシネ・ウインドの現状を取材しました。

新潟市中央区にある『新潟・市民映画館シネ・ウインド』。

座席数は64と小さな劇場ですが、大型の映画館では上映されないマイナーなものや拉致問題・新潟水俣病をテーマにしたものなど独自のラインナップが魅力の一つです。

【お客】
「ここの魅力、小さいところが何だか落ち着く」

【お客】
「社会的な問題をきちっと取り上げている。そういうのは、なかなか他の映画館では見られないから、ここに来る」

【シネ・ウインド 齋藤正行 代表】
「映画を中心にして、新潟に住んでいる人が豊かになる生き方を実現できればいいなと」

シネ・ウインドは40年前の1985年に5000人近くの市民が出資して開館。劇場は映画の上映だけでなく、音楽の発表会や大学の講義などでも活用されてきました。

【シネ・ウインド 齋藤正行 代表(40年前)】
「映画館はどうやったら50年続くだろうかと状況分析をした」

地域に根ざすことで50年続く映画館を目指したシネ・ウインド。デジタル映写機を導入するなどして時代の流れに合わせて運営してきましたが…

【シネ・ウインド 齋藤正行 代表】
「(Q.導入してどれくらい?)14年。10年しか持たないというのをだましだましで14年目。もうダメだと」

そのデジタル映写機が頻繁に故障するように。保証期間も過ぎているため、修理費用も増えているといいます。そこで…

【シネ・ウインド 齋藤正行 代表】
「もう(映写機を)変えなきゃいけないということで、1口5000円で1000万円(目標)というのを8月末まで募金活動を今やっているところ」

目指していた開館50周年に向けて、新たな映写機を導入し、上映を継続しようと今年4月に募金を開始。

目標金額に達しなかった場合は自己資金でまかなうことになりますが、8月18日までに、のべ405人・530万円あまりの寄付が寄せられていると言います。

【寄付した人】
「最近少ない。名画座みたいな、昔はあったけど。ミニシアター系の映画館を残さなきゃいけないと思って」

【寄付した人】
「子どもたちとか孫たちにもぜひ映画を見てもらいたいなと。なくなると寂しい」

これからも市民から愛され続ける映画館になるために…寄付は8月末まで受け付けています。

NST新潟総合テレビ
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