午前9時ごろの秋田・仙北市。
泥に埋まる軽トラック、建物には無数の流木が入り込んでいます。
街の至る所が泥や草木に覆われています。
記録的な大雨によって街の様子が変わり果ててしまいました。
仙北市では20日、市内を流れる桧木内川が氾濫しあふれ出た水は建物の半分以上の高さまで押し寄せ、大きな水しぶきを上げながら濁流が街をのみ込んでいきます。
一面、茶色く濁った水で覆い尽くされたこの場所は廃校となった小学校です。
普段、周囲は緑で覆われていますがその風景は一変しました。
郵便局の前では黒い屋根の建物が濁流で押し流される信じがたい光景が。
水の勢いの強さが分かります。
家の中も大きな被害を受けました。
1階部分の半分近い高さまで浸水し家具や食べ物などが浮かんでいます。
記録的な大雨は隣の青森県でも。
20日夜遅くから21日未明にかけて線状降水帯の発生予測情報が出された青森県。
夜のアスファルトを激しい雨が打ち付けていました。
青森・十和田市の休屋では20日の午後5時半までの24時間雨量が246.5mmと観測史上最多となりました。
記録的な大雨に見舞われた東北地方。
一夜明け、秋田・仙北市では今朝も川では濁流が流れ辺り一帯には流木が散乱していました。
仙北市では2日間で、8月の1カ月分の雨量に迫るなど記録的な大雨となりました。
男性は「がれき・土砂、そういったことで非常に、今、片付け作業やっていますが、この辺り一帯が床上まで水が漬かった状態で、この後どうしたらいいかみんな頭を悩ませている」と話しました。
住宅の窓から出す泥だらけの畳。
扇風機など生活に必要なものも泥まみれとなっていました。
住民は流木を切るなど、後片付けに追われていました。
男性:
役所や国の援助をもらってできるだけ早く復旧してほしい。農作物、穂が垂れてきて稲もいい状態の中に全部この雨なので。全滅になった状態です。非常に農家の人も頭を悩ませている部分があると思いますので。なんとかそういうことのないようにしてほしいなと思います。
この大雨で、公共交通機関にも影響が出ています。
秋田新幹線は始発から一部の列車が運転を見合わせ。
駅員に問い合わせたり、待合室では疲れ切った様子で運転再開を待つ乗客の姿がありました。
JR秋田駅の利用客:
きのうは新幹線に乗ってお弁当を食べ始めたら今日(20日)は動かないということで、みどりの窓口で今日(21日)の券に替えてもらったが、ホテルを慌てて取ってこっちに来たら今日(21日)の午前中も動かない。午後の券をようやく今、手に入れたところです。
また、岩手県のJR盛岡駅に長い列ができるなどの混乱が生じました。
JR盛岡駅の利用客:
休暇を取って秋田に行く予定だったけど、半日か1日狂っちゃいそうです。 天気だからしょうがないですけど、せっかく休み取ったので残念です。
秋田新幹線は21日正午ごろ運転を再開。
岩手・盛岡市内を流れる北上川も大雨の影響で一変していました。
記録的な大雨となった東北地方。
雨のピークは過ぎましたが、これまでの雨で地盤が緩んでいるところがあります。
土砂災害に警戒してください。