ひまわりが咲き誇る景色の中を、ドクターイエローが走り抜ける瞬間をカメラで捉えた奇跡の一枚。
その奇跡が再び訪れるとあって、畑の周りにはカメラマンがずらり。
多くの人が映え写真を狙っていたのです。
しかし、この人気の撮影スポットでは、大声が飛び交う事態が起きていました。
話題のひまわり畑があるのは岐阜・大垣市。
咲き誇る約14万本のひまわりを見ようと、20日も多くの観光客が詰めかけていました。
観光客は「(ひまわりが)かわいかった。初めてひまわりがいっぱいあるのを見た。幸せでした」「きれいで満足。また来年も来たい」「この時期限定の写真が撮れるのを楽しみにしている。360度ひまわりで幸せです」と話しました。
こうしたひまわり畑の中で映え写真を撮る観光客がいる一方で、畑の周りにも多くのカメラマンたちが集まっています。
その狙いは、ひまわり畑の近くを疾走するドクターイエロー。
JR西日本が2027年をめどに運行を終えることにしている新幹線の点検車両で、いつ走行するか分からないことから“幸せの黄色い新幹線”と呼ばれる超レア車両。
ひまわりとドクターイエローの夏限定の“黄色の共演”が見ることができる撮影スポットだったのです。
しかし以前には、一部の撮り鉄による迷惑行為が相次いだといいます。
現場が騒然とすることも。
ドクターイエローの通過時間が迫る中、突然その場にいた人たちが「そこの白い帽子の方ダメですよそこ!」「下がってください!!」「あかんぞー!」「けがしますよー逃げて下さい」「そこの人邪魔!!」「前へ進む!」などと大きな声を上げたのです。
撮影者は「いやこれはねぇ…ひどいです。ドクターイエローの日には(ひまわり畑に)行きたくないという人がいる」と語ります。
ひまわり畑の実行委員会は今後、見学者への怒号が飛び交う場合、畑に三脚や脚立などの持ち込みを禁止することを検討すると警告を行っています。
大垣ひまわり畑実行委員会・安藤千博さん:
本来は皆さんに(ひまわりを)見てもらうために栽培している。ドクターイエローを撮るためではない。わざわざ汚い言葉で「どけ」はやめてほしい。
そして午後3時半、ドクターイエローの運行の噂を聞き付けた鉄道ファンや家族連れらが畑の周りに続々と集まってきました。
その数は1000人近くに上りました。
畑の中に入りきらない人たちが、外からカメラを構え奇跡の一枚を狙っていました。
午後4時過ぎ、ついに待ちに待った瞬間が訪れます。
目の前をわずか5秒ほどで通り過ぎるドクターイエロー。
集まった人たちはシャッターチャンスをものにできたのでしょうか。
奇跡の1枚を撮影した人たちは「グッド!うれしかった。」「(子供は)電車が好きで、色々見せてたら自然と気に入ったみたいです」「ずっと迷ってた、俯瞰(ふかん)で撮るか花を中心にいくか。毎回毎回挑戦ばっかりです」と話しました。
皆さん、夏の奇跡の一枚を撮影し、笑顔で帰っていきました。