ジェネリック医薬品メーカー大手の東和薬品(本社:大阪・門真市)はきょう=20日、製造販売している注射用アンプルにごく小さな黒色の異物片が混入していた可能性があるとして、15製品約33万8000本を自主回収すると発表しました。
医療用のアンプル製品のため、個人の患者からの回収はないということです。
回収対象なのは11種類の成分のアンプル(ガラス瓶入りの薬液)のうち、1ml〜3mlサイズの製品15種類、計約33万8000本です。
東和薬品はことし5月、未開封のアンプル(1.5ml)の中にごく小さな黒色の異物片が混入しているという情報を受けて、原因を調査しました。
その結果、製造ラインを滅菌する蒸気を制御する隔膜バルブのゴム部品の一部が混入した可能性が高いことがわかりました。
しかし、ゴム片が混入した時期を明確に特定できないとして、使用期限内のアンプル製品を自主回収とする方針を決めたということです。
東和薬品は再発防止策として、バルブの部品を新たに定期的な点検対象に含めることで管理体制を強化するとしています。
なお、東和薬品は今回の自主回収について、厚労省の定めるクラス分類に照らし、クラス2(その製品を使用した際に、一時的か治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある、もしくは重篤な健康被害のおそれがまず考えられない状況をいう)に相当するとしています。