宮城・登米市で17日午後6時過ぎに撮影された映像。
果樹園を歩く黒い影は、野生のクマだった。

地面にはいつくばって、何かをむさぼり食べていた。
クマの被害が各地で相次ぐ
食い荒らされたのは、収穫直前だった複数のモモだった。

近隣住民は、「困りますね。1人で作業できないですね、怖くて」と話す。
クマによる被害は、北海道でも。

FNNのカメラが17日夜、北海道・江差町の畑で撮影した映像では、1頭のクマがスイカをくわえていた。

朝になって住民が目の当たりにしたのは、食い荒らされたのは約15個のスイカだった。
この畑では、17日の早朝にもクマによる同様の被害が確認されていたため、住民は戸惑っていた。

住民は、「このクマを駆除しないと、来年(作物を)作れない」と困惑していた。
一方、岩手・矢巾町で18日午後0時半過ぎに撮影されたのは、クマが住宅の庭からメロンを持ち去る姿。

さらに、この約5時間前には、メロンがとられた町から車で50分ほど離れた滝沢市の夏休み中の中学校にクマが出没していた。
防犯カメラ映像には、侵入の瞬間がとらえられていた。

校舎の影から現れたクマが玄関前をうろついていた。
画面の左側では、クマの様子を確認する生徒の姿が。
さらに画面奥からは、2人の生徒が走って玄関に入っていった。
駅伝の練習のため登校してきた生徒たちが助けを求めたのは、伊藤伸副校長だった。

一本木中学校・伊藤伸副校長:
生徒の安全を確保しなきゃいけなかったので、すぐ扉を閉めさせて、「隠れていろ」という指示を出しました。「親グマもいるかな」とちょっと心配したので。
生徒の安全を確保後、伊東副校長が現場に向かうと…、

一本木中学校・伊藤伸副校長:
ここにクマがこの非常口から入ってきて、ちょうど駆けつけた私と目が合ったと。
目が合ったのは、子グマほどの大きさで校舎の外へ逃げていったという。
残暑の中、各地で相次ぐクマの出没。
専門家はその理由について、「クマの数が増えている」としたうえで、猛暑とエサの関係を指摘する。

アジア動物医療研究センター・パンク町田センター長:
猛暑であったり、あるいは猛暑でなくても季節がいつもと極端に違う年には、(クマの餌になる)シイの実やドングリなど、堅果類の実なりが悪くなります。そうなると餌不足に陥り、さらに1頭あたりの活動範囲も広がります。
(「イット!」8月18日放送より)