北海道・東北のFNN各局が取材した「夏の推し旅」シリーズ。山形からは、南陽市で大空を舞うパラグライダー体験と、ブドウの収穫から始めオリジナルラベルで仕上げる自分だけのワイン作りを、4月入社の新人アナウンサーが紹介。

4月入社の鈴木アナは高所恐怖症でパラグライダーを体験
4月入社の鈴木アナは高所恐怖症でパラグライダーを体験
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なかなかできないパラグライダーでの空中散歩

山形の南部に位置する南陽市。

人口約3万人。中心駅は赤湯駅で、山形新幹線・奥羽線・フラワー長井線が乗り入れる
人口約3万人。中心駅は赤湯駅で、山形新幹線・奥羽線・フラワー長井線が乗り入れる

高所が苦手な鈴木翔太アナウンサーが訪れたのは、標高約500メートルの十分一山にある「南陽スカイパーク」。
広大な置賜盆地が見渡せる絶景スポットだ。

十分一山からは、吾妻連峰・飯豊連峰・蔵王山・月山など山形の名山の数々を見渡せる
十分一山からは、吾妻連峰・飯豊連峰・蔵王山・月山など山形の名山の数々を見渡せる

パラグライダーが盛んな南陽市には、毎年のべ2000人がパラグライダーを体験するために訪れる。

必要な書類の記入や事前のシミュレーションを済ませると、パラグライダー体験が始まる。

事前に、飛行中の姿勢や着陸時の注意点など丁寧にレクチャーしてもらえるので安心
事前に、飛行中の姿勢や着陸時の注意点など丁寧にレクチャーしてもらえるので安心

ソアリングシステムパラグライダースクールの金井誠代表に心構えを聞くと、「操縦は私がやりますので、大船ではないけど安心して空中散歩を楽しんでください」と心強い言葉。

パラグライダーのインストラクター歴34年のベテランでスクールの代表を務める金井誠さん
パラグライダーのインストラクター歴34年のベテランでスクールの代表を務める金井誠さん

それもそのはず、金井さんはパラグライダーのインストラクター歴34年のベテラン。

心の準備を整え、2人でタンデム飛行のスタート。

高所恐怖症の鈴木アナの表情には、不安・緊張感が漂っているのが伝わってきた
高所恐怖症の鈴木アナの表情には、不安・緊張感が漂っているのが伝わってきた

ソアリングシステムパラグライダースクール・金井誠さん:
スタート! 前に前に速く、前に走るよ。

ふもとの白竜湖から吹き上げる上昇気流に向かって走るのでなかなか前に進まない
ふもとの白竜湖から吹き上げる上昇気流に向かって走るのでなかなか前に進まない

さすがはプロ。
うまく風をつかみ、置賜盆地の約300メートル上空に一気に上がりすいすいと飛んでいく。

鈴木アナの胸元につけた360度カメラの画像
鈴木アナの胸元につけた360度カメラの画像

パラグライダーに乗る前は少し怖さがあったが、いざ空中散歩が始まると、怖さより楽しさのほうが上回った…と思った矢先。
「急旋回」はインストラクターの腕の見せどころと金井さん。

鈴木アナ:
風が! 風が強いです。すごい!
うわー、ジェットコースターよりもすごい!
しびれますね。

言葉はいらない。この表情がすべてを語っている
言葉はいらない。この表情がすべてを語っている

そして無事ゴール地点に着陸し、約10分間の人生初フライトはあっという間に終わった。

スタート時の緊張はどこへ…。空中散歩を存分に楽しんだことが伝わってくる
スタート時の緊張はどこへ…。空中散歩を存分に楽しんだことが伝わってくる

ソアリングシステムパラグライダースクール・金井誠さん:
夏らしい穏やかな上昇気流で、着陸もふわっといったので十分体験してもらえたのでは。
空を飛ぶということはとても楽しいこと。
私が乗せて空中に連れていくのでぜひ体験に来てください。

飛行機でもヘリコプターでも味わえない開放感を体験するととりこになること間違いなし
飛行機でもヘリコプターでも味わえない開放感を体験するととりこになること間違いなし

高低差300メートルの飛行体験は普段なかなか体験できない。
パラグライダーでの空中散歩をぜひ一度楽しんでみてほしい。

空を飛ぶ楽しさを知る同乗フライト、練習を積むことで1人で空を飛ぶこともできるように
空を飛ぶ楽しさを知る同乗フライト、練習を積むことで1人で空を飛ぶこともできるように

ブドウの収穫からラベルまで自分だけのワイン

次に向かったのは、今から104年前の1921年創業「紫金園須藤ぶどう酒工場」。
観光ブドウ園も手がけていて、1ヘクタールの農園で約20種類のブドウを育てている。

須藤ぶどう酒工場は、ブドウの栽培から収穫・醸造・瓶詰めまですべて家族の手だけで行う
須藤ぶどう酒工場は、ブドウの栽培から収穫・醸造・瓶詰めまですべて家族の手だけで行う

紫金園須藤ぶどう酒工場では、世界でたった1つのワイン“マイワイン”作りができる。
ワイン好きな鈴木アナにとっても、どんな体験ができるのか楽しみな場所。

ブドウの個性を引き出し本来の味・香りを残すため昔ながらの製法でワインを作っている
ブドウの個性を引き出し本来の味・香りを残すため昔ながらの製法でワインを作っている

紫金園須藤ぶどう酒工場・須藤龍司さんに教えてもらいながらの“マイワイン”作りは、ブドウの収穫から始まった。

訪れた時期に収穫するブドウは、生食用や白ワインの原料となる「デラウエア」。
たわわになったデラウエアの中からおいしそうなものを選んで収穫する。

ワイン作りに向いているブドウの見分け方を教えてもらい収穫する
ワイン作りに向いているブドウの見分け方を教えてもらい収穫する

ワイン作りに向いているブドウは、実の色が濃く、房がぎっしりしておらず、食べてもおいしいものが良いそう。

おいしいワインを作ろうと、真剣なまなざしでブドウを収穫する鈴木アナ
おいしいワインを作ろうと、真剣なまなざしでブドウを収穫する鈴木アナ

鈴木アナには十分な量に思えたが、須藤さんによると「まだ、全然足りない。あと5房ぐらいいりますね」と。

ボトル1本分のマイワインを作るには、約2キロのブドウを収穫する必要があり、思いのほかたくさんのブドウを収穫しなければいけない。

カゴいっぱいに収穫しても足りず、ボトル1本分にはブドウ約2キロが必要だそう
カゴいっぱいに収穫しても足りず、ボトル1本分にはブドウ約2キロが必要だそう

ブドウを収穫したあとは、搾る作業。

皮ごとのブドウを、両手のひらを合わせてギュッと搾るのだが、この作業は思ったよりもかなり大変。

収穫したブドウを皮ごと搾り仕込む
収穫したブドウを皮ごと搾り仕込む

撮影スタッフや須藤さんの家族も手伝ってくれ、2キロのブドウを搾るのに5人がかりで約1時間かかった。

みんなで汗だくになりながらブドウを搾ったことも思い出になったと鈴木アナ
みんなで汗だくになりながらブドウを搾ったことも思い出になったと鈴木アナ

そして最後はラベル作り。
自分だけの好きなイラストや文字を書いたら出来上がり。

鈴木アナは、須藤さんご家族との楽しいワイン作りを表現したラベルに仕上げた。

用意されたラベルの紙にサインペンで自分好みの文字や絵を描いて仕上げる
用意されたラベルの紙にサインペンで自分好みの文字や絵を描いて仕上げる

このワイン工場では、ここで作られたワインを試飲することもできる。

鈴木アナ:
ブドウの香りがすぐに来て、その後にすっきりとキレのある味でおいしい。

ワインの試飲をすることで、自分が作ったワインの仕上がりを想像するのも楽しい
ワインの試飲をすることで、自分が作ったワインの仕上がりを想像するのも楽しい

このワイン工場には世界中から客が訪れ、年間約300本ものマイワインが仕込まれるそう。
数カ月間熟成させたマイワインは、その年のクリスマスごろに届けられる。

山形旅行の記念に、マイワインを仕込んでみてはいかが?

ワイン作り体験が楽しいことはもちろん、マイワインが届くまで仕上がりが気になり楽しみが続く
ワイン作り体験が楽しいことはもちろん、マイワインが届くまで仕上がりが気になり楽しみが続く

*・*・*基本情報*・*・*

<ソアリングシステムパラグライダースクール>
タンデム(2人乗り)フライト体験コース
基本料金1万5000円(税込)
●大人・子ども同一料金
●料金には体験料・ガイド料・傷害保険料・機材使用料が含まれる
●体験時間は1~2時間(滞空時間5~15分程度)
●体重40~80キロ
●要予約Tel:0238-40-2149
●木曜定休

<紫金園須藤ぶどう酒工場>
マイワイン作り(720ml×1本)4300円(税込)+送料
●8月1日~9月上旬:デラウエア(白ワイン)
●9月中旬~10月上旬:マスカットベリーA(赤ワイン)
●要予約Tel:0238-43-2578
●不定休

※情報は2025年8月現在

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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