9日に開幕するよさこい祭り。今回は、約半世紀ぶりに会場でパフォーマンスを披露する高知県警の練習に密着しました。
高知の夏を盛り上げるよさこい祭り。「祭の華」はなんといっても華麗に舞う踊り子たちですが、忘れてはならないのは警備にあたる警察官の存在です。よさこいを裏で支える警察が、2025年は表舞台でも輝きます。
本番まで1カ月となった7月11日、南国市の警察学校で初めての合同練習が行われました。踊るのは、若手を中心とした警察官や警察職員など約60人です。中には、2025年4月に警察学校に入学したばかりの初任科生も。
よさこいに参加するきっかけは、よさこい祭りを運営する振興会からの誘いでした。
県警本部警務課・濱田航志 課長補佐:
「せっかく毎年警備に出ているのに、警察が警備に出ているのがなかなか知られていないということで(よさこい祭振興会から)ぜひその時間を使って警察が広報できたらと提案をいただきまして」
せっかくよさこいに参加するならと、単なる告知のパレードではなく「踊り」でPRすることを決めた濱田さん。警察官がよさこい祭りで踊るのは1974年以来、実に51年ぶりのことです。
濱田航志 課長補佐:
「まずは笑顔。ちっちゃく動かないで、思いっきり動いてください」
参加者の中にはよさこい未経験者も多く、事前に振り付けの動画を見ながらそれぞれ練習を重ねてきました。総踊りでおなじみの、GReeeeN(現:GRe4N BOYZ)作曲「この地へ~」で踊ります。
初めて1曲通しての振り付け練習。動き出しは左から?それとも右から?まだまだ自信がありません。頭をフル回転させて、絶えず手足を動かす4分30秒。終わった後は息も絶え絶えで、体中から汗が吹き出します。
県警本部から参加:
「足が絡まりそうになるのと(踊る時間が)結構長いので体力がしんどいです」
高知東警察署から参加:
「よさこいは初めて。大変ですね。大変ですけどやっぱり楽しいのでやる気も出ます」
県警といえば思い出すのが、「みんなでよさこいプロジェクト」の動画。コロナ禍でよさこい祭りが中止となった2020年、悶々とした空気の中でよさこいを舞う制服姿の警察官です。
現職の警察官が踊りに参加した動画に、たくさんの高知県民が勇気づけられました。2025年は生で制服姿のパフォーマンスが見られるということで、期待が高まります。
8月1日、本番まであと10日をきった2回目の合同練習。
濱田航志 課長補佐:
「左で打つ、前で打つ、右で打つ、下で打つ、をしっかりやってください。中途半端に踊るとすごく不格好です」
まずは鳴子を使った細かい動きをチェック。そのあとは通し稽古を繰り返し、踊りを体にしみ込ませます。
まだ表情は少し硬いですが、鳴子の動きも様になってきました。本番に向けて、参加する職員は。
南国署から参加:
「普段の警察活動とはだいぶ違う取り組みになるので、そういった部分の新鮮さも見てもらえたら」
高知東署から参加:
「自分が制服を着てる姿をまだ両親に見てもらってないので、そういうところで(制服)姿も踊りも見せられたら」
県警本部警務課・濱田航志 課長補佐:
「(警察官は)皆さんに身近な存在であるということを、よさこいの踊りを通じて感じていただきたいと思います。また、「怖い」とか「堅い」とかイメージがあると思いますけど、やはり今の警察は違うなと、こういったよさこいも参加する、優しさだったりとか良いイメージを抱いていただけたらなと思います」
本番は10日の午後0時50分ごろから、追手筋本部競演場の西側交差点で踊りを披露する予定です。