子供たちがみこしを担ぎ、威勢のいい掛け声で練り歩いていたのは、千葉・匝瑳市の夏の風物詩「八重垣神社 祇園祭」です。

300年以上続いてきた、この祭り。
見物人たちがみこしの行列に冷水を浴びせかけ、担ぎ手と一緒に祭りを楽しむ、夏ならではの特徴も魅力です。

4日の千葉県は、茂原市で36.6度を観測しました。

祭りの会場では、アイスボックスに氷を敷き詰めてドリンクを冷やしていましたが、2kg入れた氷があっという間に溶け、水になっていました。
また、熱中症の警戒のため、会場でもはっぴに「救護」の腕章をつけた看護師が待機していました。

看護師:
今年暑い。暑すぎて自分たちも倒れないか心配。

5日、群馬・桐生市では国内の観測史上最高となる42度予想に。
体温超えの猛暑が続く中、列島各地では見たことのない異常な現象が起きていました。

麺や具材の一部が溶けて、器からこぼれてしまったのは、ちゃんぽんの食品サンプル。
2日に福岡市内の飲食店で起きたのは、食品サンプルが溶けるというまさかの現象。

4日朝、その飲食店では、食品サンプルが全て撤去され、棚が全て空になっていました。
店を取材すると、「なぜ溶けたのか分からないが、暑さの影響も考えられるため、念のため全ての食品サンプルを撤去した」と説明しています。

列島を襲う危険な暑さ。
石川・小松市では、4日午後1時34分に最高気温が40.3度に達しました。
40度超えは、2025年で早くも5日目です。

この暑さで、普段は子供たちに大人気の遊具も、1秒も座っていられないほどアツアツになり、誰も遊んでいませんでした。

危険な暑さが続く中、栃木・真岡市の農園でも珍しい現象が。
巨大な農業用ハウスで栽培されていたのは、国産バナナです。
バナナ園を管理する長谷川さんは、2025年の生育状況に変化を感じていました。

ラフファーム・長谷川優斗園主:
今年かなりスピードが速いので、やはり暑ければ暑い方がいいのかな。

ハウス内の温度は、連日40度超え。
さらに湿度は80%ほどと、まるでサウナ状態に。
汗をぬぐいながら収穫作業を行いますが、それでも追いつかないほど、2025年のバナナは成長が早いといいます。

ラフファーム・長谷川優斗園主:
急ピッチといいますか、夏場はバナナに振り回されるような形。もう逆に追いつかなくなってくる。

一方で、あまりの日差しの強さに、皮の表面が黒く焦げてしまう日焼けが発生。
販売はできないため、スムージーなどの加工商品に使われるといいます。

この暑さは、5日に関東を中心にピークとなり、さらに記録的な暑さとなる恐れがあります。

38.2度まで気温が上がった4日の群馬・桐生市。
桐生市の動物園では、サルが塀側の日陰に集まり、日なたには出ないようにしていました。
5日はさらに気温が上昇し、予想最高気温は42度と、国内の観測史上最も高くなる見込みです。

5日も列島各地で命に関わる危険な暑さとなるため、こまめに水分をとるなど、徹底した熱中症対策が必要です。