子どもたちが遊ぶ、おもちゃの銃。
しかしただのおもちゃではなく、本物の拳銃と同じように実弾が撃てるというのです。

実際にこのおもちゃの銃を子どもにプレゼントした親は、「びっくりした。『リアルだな…精巧にできてる』と思ったが、改造すれば実銃になるような感じだとは思わなかった」と話します。

問題となっているのは、中国製のおもちゃの銃「リアルギミック ミニリボルバー」。

赤や緑のカラフルなプラスチック製のおもちゃの銃で、パッケージには「対象年齢12歳以上」と書かれています。

しかし、弾丸を発射させる撃鉄と呼ばれる点火装置や、6発の弾が装てん可能な回転式の弾倉。

さらには銃口も、おもちゃとは思えないほどリアルに作られていました。

このおもちゃの銃が本物の銃と同じ発射機能を持ち、実弾も装てんできることから警察が回収を呼び掛ける事態となっているのです。

このおもちゃの銃は、ゲームセンターでクレーンゲームの景品として全国で約1万6000丁が出回っているとみられています。

YouTubeでエアガンをレビューするチャンネルを運営するともあきさんは、問題のおもちゃの銃の試し撃ちを行っていました。

一見、威力はないように見えるおもちゃの銃。

ラリくまちゃんねる・ともあきさん:
初見ではただのおもちゃとしか思っていなかったが、いじっていくうちに、もしかして日本の基準に引っかかるのではないかと経験上思った。

2025年3月、おもちゃの銃をゲームセンターの景品として入手したともあきさんは、銃の構造に問題があるのではと感じ、自ら警察に持ち込みその後、回収されたといいます。

ラリくまちゃんねる・ともあきさん:
クレーンゲームで出回るのはそうそうない。相当レアなケース。早めに回収してもらいたい。

実際に熊本県のゲームセンターで、おもちゃの銃を手に入れた男性は「子どもに渡すつもりで(おもちゃの銃を)取った。一度自分が(弾を)出してみて、威力を見るために使ってみたが、体に当てても痛くなかったので、そのまま子どもに渡して遊んでいた」と語ります。

子を持つ親は、身近にあるおもちゃの銃に「親が知らないところでいつの間にか持っていたら危ない」「見た目はやはりおもちゃ。色柄的には。子どもに持たせるのは危険、恐ろしい。ゾッとします」と不安を感じていました。

銃器評論家の津田哲也氏は、今回問題となったおもちゃの銃の性能を「弾を自作して火薬を詰めて発砲した場合、事故につながる可能性が高い。強度という点を考慮した場合、それはありえないんで、危険回避という意味でも警察の対応は正しいと思います」と分析します。

警察は問題のおもちゃの銃の回収期限を2025年12月までとしていて、2026年1月以降に所持や販売した場合は銃刀法に抵触する恐れがあるとしています。

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