4日は久しぶりの雨となりましたが、この夏は異常な高温と少ない雨が続いていて、農作物の生育にも悪影響が出ています。

農家を取材しました。

宮下農園 宮下清次郎 代表
「こんな感じ。暑さで陽が当たって枯れている」

諫早市森山町のこちらの農家では7月に植えたばかりのミニトマトの葉が枯れ始めています。

宮下清次郎 代表
「うちは27度くらいを最高温度にしているが、実際(の温度は)36、37度とか、高い日では45度までいく。人間もやばいし、トマトも疲れる」

この状態では光合成や水分の吸収が十分にできず、生育不良や出荷の遅れなどにつながるおそれがあります。

日陰を作るなどの対策はしているものの、この猛暑を完全に防ぐことはできません。

さらに大きな影響がでているのがコメです。

宮下清次郎 代表
「ここがうちが作っている田んぼです」「見ての通り真っ白け、全然、水がないという」「普段はこの辺りまで水が来ている。それがもう全然」

諫早市の7月の降水量は77.0ミリで平年のわずか2割。

連日の高温も加わり、田んぼは乾いてこのありさまです。

宮下清次郎 代表
「これはだめ、枯れている」「(雨や暑さの影響?)間違いなく、そう」「農業を始めて12~13年になるが、ここまでは経験ない」

諫早市内の他の地域でも…

小ヶ倉ため池土地改良区 山崎浩一 事務局長
「本来ならあの白の線に満水している。今は干ばつで水位が低下したので下流から上流にポンプアップして満水を目指している」「上流にため池が8つあるが、(貯水率が)半分~半分を下回る状況でかなり危険状態」

市では農家に発電機や注水ポンプを貸し出すなどの対策に乗り出していますが、解決は難しく、稲が穂をつける8月下旬まで高温、少雨の状況が続けば、今年のコメの収量は大きく減る可能性があると恐れています。

宮下清次郎 代表
「ため池の水がなくなったらどうなるのかと、そこがこの地域の皆さんが心配していることではないかと」「植物も人間も生きていくためにすごく大事なものなので、降ってほしい雨は」

この先1か月の降水量の予想は平年並み、恵みの雨を多くの生産者が願っています。

テレビ長崎
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