プレスリリース配信元:一般社団法人日本リカバリー協会
~Tokyo Unity League選手の健康実態調査結果~
一般社団法人日本リカバリー協会(事務局:神奈川県厚木市、代表理事:片野秀樹)は、株式会社ベネクスと共同で、Tokyo Unity League(TUL)に所属する、都内の高校生アスリートの健康実態調査を実施しました。調査結果では、TUL対象校選手(以下TUL選手)の92.2%が一般高校生【部活動有】(以下一般高校生)より18ポイント高い疲労を感じており、約4割が慢性的な疲労状態にあることが判明。特に、体重増加の困難さを感じる選手が一般の4.5倍に達しています。これは、半数以上が練習場まで30分以上の移動時間を要し、4割以上が7時間未満の睡眠時間という環境が影響していると考えられます。日本リカバリー協会では、この調査結果を踏まえ、Tokyo Unity Leagueと連携し、保護者様向けの休養学実践セミナーおよび指導者向けセミナーを開催いたします。科学的根拠に基づいた休養とコンディショニングの実践方法をお伝えしてまいります。
図表1:疲労度合(TUL選手、一般高校生比較)単位:%
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【調査サマリー】
■TUL選手の92.2%が疲労を感じており、一般高校生より18ポイント高い深刻な疲労状態にある。
■体重増加の困難さはTUL選手が26.9%で一般の4.5倍、疲労の継続も39.8%と一般の2.6倍に達する。
■TUL選手の41.5%が7時間未満の睡眠で、就寝時間は23時台が最多だが、25%が24時以降に就寝。
■通学時間はTUL選手の約6割が1時間以上で、2時間以上も19%存在し、一般高校生より長時間。
■練習場への移動時間も、TUL選手は半数以上が30分以上かけており、2時間以上も16.5%を占める。
■入浴習慣では、TUL選手は毎日入浴が58.8%と一般より少なく、シャワーのみ利用が多い傾向。
■学習時間は、TUL選手の61.5%が30分以内と短く、一般高校生の半数以上が1時間以上学習している。
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■一般社団法人Tokyo Unity League 代表理事 鈴木 佑輔氏コメント
今回の調査結果は、東京における高校生スポーツの構造的な課題を浮き彫りにしています。都心部では学校とグラウンドが離れているケースが多く見られます。都心にグラウンドを持つことができず郊外に所有している高校や、グラウンドを持てずに公共施設を利用せざるを得ない学校が数多く存在し、その移動時間が選手の心身に大きな負担となっています。約9割の選手が疲労を訴え、4割近くが慢性的な疲労状態にあることは深刻です。特に注目すべきは、一般の4.5倍もの選手が体重増加の困難さを感じている点です。これは長時間の移動による睡眠時間の減少や、不規則な食事時間が成長期の身体づくりに影響を及ぼしている表れでしょう。
Tokyo Unity Leagueでは、この現状を踏まえ、都内の練習環境の整備を関係機関に働きかけると同時に、選手たちへの休養学の教育にも注力していきます。限られた時間の中で、いかに効率的な休息をとり、栄養を補給するか。現在の環境制約の中でも、選手のコンディションを最適に保てるよう、具体的な対策を提示していきたいと考えています。
■部活生の疲労度比較、TUL選手は90%以上が疲れている
TUL選手と一般高校生(部活動有)の疲労度を比較したデータによると、TUL選手の方が全体的に疲労度が高いことが分かります。元気な状態の割合はTUL選手が7.8%と低く、一般高校生の25.6%と比べて大きな差があります。また、疲れている人の合計(低頻度+高頻度)では、TUL選手が92.2%、一般高校生が74.4%となっており、TUL選手の方が約18ポイント高い疲労度を示しています。
図表2:疲労度合(TUL選手、一般高校生比較)単位:%
■TUL選手の体重増加・疲労問題、一般高校生の4.5倍深刻
TUL選手と一般高校生の両グループにおいて、勉強時間の確保(TUL: 59.1%、一般: 53.0%)と睡眠時間の確保(TUL: 55.9%、一般: 42.3%)が最も高い割合で課題となっています。特にTUL選手では、体重が増えない(26.9%で一般の4.51倍)、パフォーマンス向上の困難さ(33.4%で一般の3.30倍)、食事量不足(19.1%で一般の2.92倍)、そして疲労状態の継続(39.8%で一般の2.57倍)といった身体的な課題が顕著に表れています。基本的な生活面での課題は両者に共通していますが、その深刻度はTUL選手の方が全般的に高く、特に身体的コンディションに関する問題では一般高校生との差が際立っています。これらの数値は、TUL選手が直面している課題の複雑さと深刻さを示唆しています。
図表3:部活動をする上での悩み・課題(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%、倍
■TUL選手の4割が7時間未満睡眠、就寝は遅めに
TUL選手は7時間未満の睡眠が多く(41.5%)、一般高校生より短い傾向にあります。就寝時間は両者とも23時台が最も多く(TUL:51.6%、一般:44.0%)、深夜帯(24時以降)の就寝も約25%存在します。TUL選手は一般高校生と比べて、より短時間睡眠で、就寝時間もやや遅い傾向が見られます。
図表4:平日の睡眠時間(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%
図表5:平日の就寝時間(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%
■毎日入浴、TUL選手59%に対し一般高校生は67%
TUL選手と一般高校生の入浴習慣を比較すると、毎日お風呂に浸かる割合は一般高校生が67.3%とTUL選手(58.8%)を上回っています。一方、基本シャワーのみの利用はTUL選手が12.7%と、一般高校生(9.5%)より高くなっています。週に数回お風呂に浸かる習慣については、TUL選手の方が全体的に均等に分布しており(3.5%~5.7%)、一般高校生は週5日(7.7%)と週3日(6.0%)に比較的集中しています。これらの数値から、TUL選手は時間的制約などにより、より簡便な入浴方法を選択する傾向にあることが分かります。
図表6:入浴頻度(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%
■TUL選手の2割が片道1時間超の長距離通学
通学時間(往復)の調査結果では、TUL選手と一般高校生で大きな差が見られます。TUL選手は1時間以上2時間未満が40.2%と最も多く、次いで31~59分が23.8%です。一方、一般高校生は1時間以上2時間未満が37.5%、31~59分が26.2%、11~30分が25.0%と比較的均等に分布しています。特徴的なのは、TUL選手では2時間以上の通学時間が19%を占めるのに対し、一般高校生では6%程度と少ない点です。
図表7:通学時間(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%
■TUL選手の半数が練習場まで30分以上移動
TUL選手と一般高校生で顕著な差が見られます。一般高校生は10分以内が45.8%と最も多く、短時間の移動が主流です。一方、TUL選手は1時間以上2時間未満が33.9%と最も多く、次いで10分以内が18.6%、31~59分が17.3%と広く分布しています。TUL選手は全体的に移動時間が長く、2時間以上の移動も16.5%を占めています。
図表8:平日のチーム・部活動の移動時間(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%
■TUL選手の6割は学習時間30分以内と短め
学習時間の分布を比較すると、TUL選手は30分以内の短時間学習が61.5%(10分以内が39.8%、11-30分が21.7%)を占めています。一方、一般高校生では1時間以上の学習が50.7%(1-2時間が31.0%、2-3時間が16.1%、3時間以上が3.6%)を占め、より長時間の学習傾向が見られます。両者の学習時間パターンには明確な違いがあることがわかります。
図表9:学習時間(TUL選手、一般高校生比較) 単位:%
【東京都の高校部活動の活動状況 調査概要】
調査期間:2025年
調査方法:webアンケート調査
サンプル数:1005名 Tokyo Unity League参加高校の1~3年生
【一般高校生(部活動有)データ概要】
期間: 2025年 3月31日~4月10日
方法: インターネット調査
調査対象: スクール運営のDXプラットフォーム「Sgrum(スグラム)」に登録の保護者
回答対象サンプル: 幼稚園449人、小学生(低)468人、小学生(中)592人、小学生(高)670人、中学生738人、高校生295人
【Tokyo Unity Leagueとのセミナー開催について】
■保護者様向け 休養学実践セミナー
タイトル:『休養学が変える!アスリートの未来』
~高校年代の部活動における、最新のコンディショニング思考~
日時:2025年8月21日(木)20:00-21:00
参加費:3,000円(Tokyo Unity League所属選手の保護者は1,000円)
開催形式:Zoomウェビナー
お申し込み方法 以下のURLからご登録後、Zoomの情報をお送りいたします。
https://peatix.com/event/4512355
【保護者必見、選手の競技力を伸ばす!休養学セミナー】
・部活動の現状:Tokyo Unity League選手アンケートから分かった実態
・疲労回復の新常識!成長期に必要な休養とは
・都会の子どもたちにぴったり!効率的な休養法
・勉強と部活の両立に役立つ!時短コンディショニング
・今日から使える!家庭でできる休養の工夫
■指導者向け 休養学導入セミナー
タイトル:『休養学×指導現場』
~科学的アプローチで変わる部活動マネジメント~
日時:2025年8月30日(土)20:00-21:00
参加費:3,000円(Tokyo Unity League所属の指導者は無料)
開催形式:Zoomウェビナー
お申し込み方法 以下のURLからご登録後、Zoomの情報をお送りいたします。
https://peatix.com/event/4512366
【指導者のための最新休養学セミナー】
・データで見る部活動の現状:Tokyo Unity League選手アンケート分析
・パフォーマンス向上の鍵!最新の疲労回復メカニズム
・都市部アスリートに最適な休養プログラム
・選手を守る!夏季練習時の疲労対策と体調管理
・移動時間を味方に!遠征時のコンディショニング戦略
【Tokyo Unity Leagueについて】
「Tokyo Unity League」は、「東京都の団結」と「社会課題への挑戦」をコンセプトに、2021年に設立された東京都の高校・クラブチームが参加するサッカーのU-16リーグです。近年、全国大会に出場する東京都代表が、安定的に結果を残す事ができていないという現状を課題に感じ、全国で戦うためのベースアップを目指し活動しており、現在、1部リーグ・2部リーグ合わせて22チームが参加しています。
【株式会社ベネクスについて】
健康のための3大要素「運動」「栄養」「休養」の中で、パフォーマンスを向上させるために必要な「休養」に着目。主力商品である休養時専用ウェアをはじめとするリカバリーサポート商品の開発、製造、販売、およびリカバリーに関する研究、啓発活動、サービス、開発などを行っています。創業は「床ずれ予防マットレス」を開発、販売する介護用品メーカーとしてスタート。現在は、休養学に基づいたリカバリーに関わる商品開発を行っています。
「ヒトが本来持っている自己回復力を最大限に発揮させること」をコンセプトに、東海大学、神奈川県、当社との産学公連携事業により誕生したウェアは、エビデンス(科学的根拠)の取得や安全性を重視した開発を行い、「休養時専用ウェア」として2010年2月の発売以降、疲労回復や安眠のサポートを目的として日本代表選手らスポーツ関係者はじめ多くの方に愛用されています。現在は、豊富な商品展開を行い、全国の主要百貨店やオンラインショップで販売。これまでにシリーズ累計210万着(2025年5月初旬時点)の販売実績を記録するヒット商品となっています。
所在地:〒243-0018 神奈川県厚木市中町4-4-13 浅岡ビル4階
設立:2005年9月30日
代表:代表取締役 中村 太一
電話:046-200-9288
事業内容:リカバリーサポート商品の開発、製造、販売
リカバリーに関する研究、啓発活動、サービス、開発など
URL:https://www.venex-j.co.jp/
【休養学 書籍のご案内】
休養学 あなたを疲れから救う
出版社:東洋経済新報社、発売日:2024年2月28日
寝てもとれない疲れが消える マンガでわかる休養学 最高のパフォーマンスを生む休み方
出版社:KADOKAWA、発売日:2025年7月2日
【SNSにて 休養学の最新情報を配信中】
LINE:@98gaku
X:@98gaku_katano
TikTok:@98teacher_katano
【一般社団法人日本リカバリー協会 概要】
所在地:神奈川県厚木市中町4-4-13 浅岡ビル4階
会 長:渡辺恭良(神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科特命教授、理化学研究所名誉研究員、大阪公立大学健康科学イノベーションセンター顧問、大阪市立大学名誉教授、一般社団法人日本疲労学会 理事長、般社団法人脳体力振興協会理事長、Integrated Health Science株式会社 代表取締役CEO)
副会長:水野敬(神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科 特命教授、大阪公立大学健康科学イノベーションセンター 特任教授/副所長、一般社団法人日本疲労学会 理事/事務局長)
顧 問:大谷泰夫(神奈川県立保健福祉大学 理事長、元内閣官房参与)
松木秀明(東海大学 名誉教授、健康評価施設査定機構 理事)
田爪正気(東海大学 健康科学部元教授)
代表理事:片野秀樹 博士(医学)(博慈会老人病研究所客員研究員、Genki Vital Academy 顧問)
提携:ゲンキ・バイタルアカデミー(ドイツ)
URL:https://www.recovery.or.jp/
【リカバリーの定義】
心身の活動能力の減退した機能を回復し、休養をもって生理的・心理的資本である活力を蓄えて次に備えることである。
<報道関係者お問い合わせ先>
一般社団法人日本リカバリー協会
メール:info@recovery.or.jp
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