東京の下町に鳴り響いた太鼓の音。
まるでお祭り会場のような雰囲気の中、スーパーで行われていたのは月1恒例、名物安売り大会。

そして、あの有名とんかつチェーンでは夏休みの家族連れにうれしい8月限定のサービスが登場。

止まらない値上げの波を乗り切ろうと奮闘する小売店や飲食店の動きを緊急取材しました。

今日から8月。
8月も人々の暮らしに待ち受けていたのは1000品目以上に及ぶという食品の値上げです。

値上げする品目は冷凍食品やせんべいなどに加え、日々の生活に欠かせない牛乳やヨーグルトチーズなどの乳製品類にも及んでいます。

メーカー側が行うこうした値上げに、街のスーパーはどう対処しているのか。
伺ったのは東京・足立区にある「ゑびすや商店」です。

ゑびす屋商店・唐鎌孝行社長:
現在こちらで売っているのは昨日仕入れたものなので、7月31日仕入れですから前値のまま販売させていただいてます。

ただ、例えば現在200円前後の牛乳は新たな仕入れ値のものが並び始める2日か3日には10%前後つまり20円ほど上がる可能性があるといいます。

その代わり、比較的日持ちのするチーズについては「これが一番ウチで売れているチーズです。めちゃくちゃ安いので大量に7月の末に(仕)入れました」と話しました。

値上げ前の商品を可能な限り仕入れることで、少しでも家計を助けたいというスーパー側。
そんな思いは恒例の月1名物イベントにも表れていました。

「バカ値市」と名付けられたこのイベントは、毎月1日の正午から1時間客側が値をつけ競り形式で購入できるというもの。

その中で、1日ある初めての試みが行われたというのです。

売られていたのは業務用サイズの調味料。

家庭で使うには量が多く、これまでバカ値市で取り扱われることはありませんでした。
それでも今回次々と買われていきます。

こうした業務用サイズの品をたくさん買った客は「(業務用サイズの調味料は)和食にも使えるしパスタに入れてもおいしい。半額以下で買えました」と話します。

ゑびすや商店・唐鎌秀貢会長:
色々変えた形で(今後もやりたい)。何でも高いから(客の要望に)応えるべくお客さんに還元している。

一方、約150店舗を展開するとんかつ和幸では「お子さま半額フェア」というサービスが。

小学生以下の子供が店内で食事をする定食メニューについて、全ての商品が半額に。

この店舗で小学生が食べている「お子様とんかつ御飯」の場合、税込み通常830円が415円となります。

利用した客は「とてもおいしいです」「こういうフェアあるとすごく助かりますよね。特に子供はよく食べるから、そんな中で半額だととても助かります」などと話しました。

物価高の傾向にあった2023年から現在の形となったというおこさま半額フェア。

和幸おなじみのご飯やキャベツなどのおかわりサービスも利用できることから、米騒動があった2025年はより注目を集める形に。

このフェアは今日、8月1日からの1か月間夏休み期間を通じ行われます。

フジテレビ
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経済部
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「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
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