夏休みを直撃した台風。
関東では、警報級の大雨や暴風となる恐れが。
2日にかけ関東に接近する台風9号。
東京・台東区にある上野公園で行われていた「うえの夏まつり」は、すでに強風と激しい雨に見舞われていました。
遊びに来た親子は「きょうはボートに乗りに来た」と話しましたが、乗ることができませんでした。
風情あふれる風鈴の音が、強風の影響でけたたましい音に。
祭りで店を出店する人は「(売り上げが)全然違う。お客さんがいるといないとでは。雨が降った途端、お客さんが消えてしまう」と話しました。
東京・伊豆諸島付近を北上する台風9号。
八丈島は強風域に入っています。
午前6時過ぎの映像では、風が非常に強くなり、海を見ると、非常に高い波が岸壁に打ち寄せていることが分かります。
客船や航空機は欠航。
多くの人が7月31日のうちに帰ったといい、観光客はほとんど残っていません。
まだ島にいる観光客のうち、毎年八丈島に来るという家族がいたのは「八丈植物公園」。
2024年の写真は晴天でしたが、2025年は残念ながら曇り空でした。
観光客は「本当は今日帰る予定だったが、飛行機が飛ばなくなったので1日延びて、あした帰ることになった」「残念だった。八丈島は海がないとあんま楽しくはない」などと語りました。
北上する台風9号は、夏休み中のレジャーも直撃しようとしています。
「イット!」取材班が向かったのは、港町の千葉・勝浦市。
勝浦名物の朝市には、閑古鳥が鳴いていました。
地元産の野菜や、新鮮な海産物が手に入る朝市。
本来なら、通りには多くの店が並び、観光客でにぎわうはずですが、1日は台風が接近しているとあって、店を出していたのは1人だけ。
朝市の出店者:
私は出るつもりなかったが、ミョウガがいっぱい採れたから。天気次第で(明日は出店する)。お客さまがいれば来たいと思う。
朝市を楽しみに来た観光客は、「キャンプで勝浦に来た。朝市が有名だから。残念でした」「わらび餅のおいしい店があったので食べてみたかった」などと話していましたが、すぐに会場をあとにしました。
台風の影響は漁にも。
高波が予想されるため、2日に解禁される伊勢エビ漁が延期されました。
漁師:
しょうがない、自然相手だから。1日でもやりたい。エビ網で飯を食っているんだもの。
夏休みの人気スポット、海に浮かぶアトラクションからも、子供たちの歓声は聞こえてきません。
夏限定の海上アスレチックも、営業が中止されました。
勝浦市観光協会・大森基彦さん:
本当に心苦しい。一番つらいところ。
千葉・銚子市の回転寿司店も、台風の影響で閑散としていました。
もう1つ、台風の影響が心配されていたのが、今週末に関東各地で開催される予定の花火大会。
千葉市で2日に開催される予定の、国内最大級の花火大会「幕張ビーチ花火フェスタ」の会場では、着々と準備が進められていました。
雨がシトシトと降る中、テントでは設営担当者が頭を悩ませていました。
見ていたのは台風情報です。
花火大会・設営担当者:
現状から言うと、明日朝には(台風は)抜けていると思うが、風がどういうふうにまわっているかが心配な部分。
2日午前9時までに開催するかどうか判断するといいます。
関東で2日にかけて予想される最大瞬間風速は、海上で35メートル、波の高さは6メートルの大しけとなる見込み。
関東地方では、24時間に100mmの大雨が予想されます。