札幌市北区に住む30代男性が、警察官や検察官を名乗る複数の男にだまされ、合計2390万円を振り込む特殊詐欺の被害に遭いました。
警察にによりますと、男性のスマートフォンに7月25日、兵庫県警の警察官を名乗る男から「詐欺グループの関係先からあなたのカードが見つかった」などと電話が入りました。
その後、電話の相手は大阪府警の警察官、さらには大阪地検の検察官を名乗る人物に変わり―
「あなたに逮捕状が出ている」
「資産状況を調べなければならない」
「事件に関与していないことを証明するには、金が必要だ」
などと次々と告げられました。
男らはLINEでのやり取りも要求し、LINEのタイムラインに男性の氏名や住所が記載された偽の逮捕状の画像も添付されていました。
男性は不安に駆られ、7月25日から28日までの4日間で、指示されるままに9回にわたり、指定された口座に計2390万円を振り込みました。
被害に気付いたのは、LINEのやり取りの中で「この件は国庫金融庁に任せてある」との文言があり、男性が調べたところ「国庫金融庁」なる機関は存在せず、詐欺と気付きました。
男性は7月28日午後9時ごろ、警察に「逮捕状が出ていると言われ、2000万円以上だまし取られた」と通報しました。
警察によると、最初にかかってきた電話の着信履歴には、海外発信を示す「+1」から始まる番号が表示されていたということです。
警察は特殊詐欺事件として調査を進めています。
警察は「警察官が逮捕をほのめかし、金銭を振り込ませることは絶対にない」と注意を呼びかけるとともに、詐欺の相談は警察相談専用電話「#9110」へ連絡するよう呼びかけています。