28日も関東で40度に迫る暑さとなりましたが、来週にかけても猛暑が続く予想だということです。
この長すぎる猛暑ですが、経済にも影響が出始めているということです。
連日の命に関わる災害級の暑さ。
28日も都内で51人が熱中症で救急搬送されました。
今、この暑さが原因とみられる異変が相次いでいます。
扇子をあおぎながら駅から出てくる人や小型扇風機を首にかけつつも汗びっしょりの人たちの姿が見られたのは、東京メトロ霞ケ関駅。
地下鉄の駅構内の冷房設備が故障しているのです。
28日の都心は午前8時の時点で気温が31度。
湿度も69%台で蒸し暑いうえ、風通しが効きづらい地下鉄の駅構内はまさに蒸し風呂状態です。
原因は冷房の供給事業者の設備不良とみられ、東京メトロではスポットクーラーを設置して対応。
しかし、復旧するまでに1カ月ほどかかる見通しだということです。
一方、28日も気温が急上昇。
群馬・桐生市では39度と40度に迫る暑さとなりました。
一方で手元の温度計が44度を示した館林市の公園では、暑さからなのか、ほとんど人はいませんでした。
連日の災害級暑さに警戒が続く中、専門家は暑さによる経済への悪影響を指摘しています。
第一生命経済研究所 首席エコノミスト・永濱利廣氏:
夏は暑くなれば暑くなるほど、暑さをしのぐため財布のひもが緩むが、35度を超えると悪影響のほうが目立ってくる可能性がある。気温が上がりすぎると不要不急の外出が控えられる。レジャー・外食・衝動買い、そういった消費が減少する。エアコンの電気代負担も増える。他の消費も抑制される。
一方で、この暑さを逆手に取る動きも。
約16メートルの高さの山から一気に滝つぼへと落下する東京ディズニーランドの人気アトラクションのスプラッシュ・マウンテン。
2025年は落下する際の水しぶきの量が過去最高に。
また、暑さを少しでもしのげるようにとランダムに水が噴き出すびしょぬれスポットを設置。
さらに、7月初めから登場したのが涼しくなる夕方の時間帯を有効活用するチケットです。
株式会社オリエンタルランド 経営戦略本部・関和幸さん:
夏休み期間中に、通常は休日の15時から入園できるアーリーイブニングパスポートと、通常は平日の17時から入園できるウィークナイトパスポート、この2つのチケットを毎日販売している。
午後3時なら大人7100円から、午後5時からは共通で5100円からでパークに入園できるチケット。
暑さが和らぐ時間帯をお得に楽しむ夏休み限定のサービスです。
この暑さで夏の味覚にも変化が起きています。
東京・谷中にある人気のかき氷店。
お盆の時期に人気なのが生の桃を使ったかき氷です。
この桃、今年は暑さの影響で例年に比べ甘みが増す時期が早まっているといいます。
ひみつ堂・大坂早希店長:
やわらかくて甘いものが出てきたので、生の果肉を使ったかき氷を出している。いつもは8月のお盆前から出すが、今年は早くて7月から出している。
富山・魚津市で先週行われた桃の品質を確認する会。
2025年は日照時間が長く雨が少ないことから、桃は色づきが良く糖度が14度から18度と高め。
農家からは「甘くて仕上がりがいい」といった声が聞かれました。
このかき氷店では例年、今の時期は生の桃は甘みが弱いため使用していません。
しかし今年は一転、甘みが強い生の桃が早く出始めたことで例年よりも1カ月ほど前倒しで夏の人気メニューが登場しました。
ひみつ堂・大坂早希店長:
生の果肉のせる場合は本当においしくないと出したくない。
夏の暑さでかげろうが発生した福島・郡山市。
公園の木陰で休む人が見られた一方で、子供たちは熱くなる遊具に気を付けながら遊んでいました。
28日、全国250を超える地点で猛暑日を観測するなど命に関わる災害級の暑さが続いています。
29日も福島・会津若松市、福岡・久留米市では39度。
引き続き、熱中症への注意が必要です。