夏の高校野球新潟大会は26日に決勝を迎える。甲子園まであと1勝に迫ったのは、今春の王者で第1シードの中越と、昨年同様ノーシードから勝ち上がり連覇を目指す新潟産大附の2校だ。7年ぶりの甲子園か、連覇か…新潟大会決勝の展望は。
【中越】7年ぶり甲子園へ投打充実
今春の県大会を制し、北信越大会でも福井県の強豪・敦賀気比を破った第1シードの中越は、その強さを見せて勝ち上がってきた。今大会の3回戦で最注目カードとなった日本文理との一戦を6-2で制し、その後も投打が充実。4回戦の長岡工業戦をコールドで制し、準々決勝の六日町戦も9―2と強さを見せた。準決勝の関根学園戦では、主戦雨木の制球が乱れ、一時リードを許す苦しい展開となったが、4回から救援した石山が好投。最速148kmを計測した直球に切れ味の鋭いスライダーを武器に関根学園打線を2安打10奪三振無失点に抑えて勝利を呼び込んだ。春は不調でほとんど登板できなかった石山の完全復活で、左右二枚看板が揃い、盤石の体制となった。打撃では、4番窪田が好調を維持している。六日町戦では、追い上げられる展開となった終盤の9回に2ランを放ち、勝利を決定づけた。そして関根学園戦では、先制・同点・勝ち越し打を放ち、勝利に貢献した。機動力もあり、打線に隙がない。昨夏の準決勝で新潟産大附に敗れた中越。その時の試合に出て、悔しさを味わった雨木・窪田・清水・堤・平澤・石山の6人を中心にリベンジを誓う。
【中越の勝ち上がり】
2回戦 十総・塩沢 19-0(5回コールド)
3回戦 日本文理 6-2
4回戦 長岡工 7-0(8回コールド)
準々決勝 六日町 9-2
準決勝 関根学園 3-2
【新潟産大附】ノーシードから今年も頂点なるか
昨夏にノーシードから一気に新潟大会の頂点に上り詰め、初の甲子園でも優勝候補に挙げられていた花咲徳栄(埼玉)を下し、県勢7年ぶりの甲子園勝利を飾った新潟産大附。昨夏のメンバーはすべて入れ替わり、1からのチーム作りとなった。昨秋は初戦で中越に敗れ、今春も初戦で上越に敗れて公式戦未勝利のまま、ノーシードで今大会を迎えた。しかし、夏に照準を合わせてきたチームは、その強さを今年も発揮。2回戦・3回戦で難敵の新潟県央工と新発田中央にコールド勝ち。4回戦で第5シードの新発田農を破ると、そこから準々決勝で第2シード北越、準決勝で第5シードの帝京長岡を撃破。今年もノーシードから決勝に勝ち上がってきた。準々決勝までは主戦の小平が奮闘。新発田農を完封し、北越戦でも最少失点に抑えて、勝利を呼び寄せた。疲れも見えた準決勝では、その小平を打線が援護。帝京長岡の投手陣から10安打8得点を挙げて昨夏決勝のカードでリベンジを許さなかった。打線は3番仙海・4番上野・5番小平がカギに。新発田農では上野が、帝京長岡戦では仙海が3安打を放ち、小平は5打点を挙げる活躍を見せた。機動力を生かした多彩な攻撃で中越の二枚看板を崩したい。一方、これまで登板したのは主戦の小平のみ。猛暑の中、5試合を1人で投げきっており、その体力が懸念されるが、総力戦で2年連続の聖地を目指す。
【新潟産大附の勝ち上がり】
2回戦 新潟県央工 10-3(8回コールド)
3回戦 新発田中央 10-1(7回コールド)
4回戦 新発田農 2-0
準々決勝 北越 3―1
準決勝 帝京長岡 8-6
【新潟大会・決勝(26日午前10時~ハードオフエコスタジアム)】
中越 ー 新潟産大附