「あの日のきょうにずきゅん」テレビ新広島、放送50年の歴史の中から、あの日のニュースを振り返ります。
今から27年前の1998年7月25日尾道市出身の大林宣彦監督の新尾道三部作の最後の作品の撮影が、現在の尾道市御調町で始まりました。
映画の撮影は主に尾道市で行われましたが、初日の撮影は、大林監督がひと目で気に入って決めたという、現在の尾道市御調町の築90年の古い民家で行われました。
新尾道三部作の最後の作品、「あの、夏の日」は、夏休みを舞台に、小学生とおじいさんの心の交流を描いた物語です。
現場には、撮影スタツフと、地元のボランテイア65人が集まり、おじいさん役の小林桂寿さんらに花束が贈られました。
この日は、あいにくの天候のため「東京からきた孫が、おじいさんにあう」シーンのリハーサルが行われ、大林監督の掛け声の中、動きなどを確認していました。
映画「あの、夏の日」は尾道市の市政100周年を記念して製作されました。
島々と橋でつながるなど時代とともに変わっていく尾道。大林監督は映画のエンドロールで、尾道市に対して「文明のしっぽになるな、文化の頭になれ」というメッセージを贈っています。
(メモ)
TSSアナウンサーがテレビ画面の声の出演をするなど、テレビ新広島が少しだけ撮影に協力しています。
【尾道三部作】
「転校生」(1982年)「時をかける少女」(1983年)「さびしんぼう」(1985年)
【新尾道三部作】
「ふたり」(1991年)「あした」(1995年)「あの、夏の日」(1999年)
■大林監督の尾道市へのメッセージ
わが古里・尾道よーー
文明の尻っぽたるより
文明の頭たれ。
--市政百周年にーー
大林宣彦