長野市がヘーゼルナッツの「産地化」を目指し今、栽培に力を入れています。ヘーゼルナッツといえば菓子やアイスクリームのイメージがありますが、このほど、新商品の「ビール」がお披露目されました。
「カンパーイ」
「うまい」
暑い日に飲みたくなる、ビール。実はこのビール、「長野市産ヘーゼルナッツ」から造られています。
市農業公社と、市内のビール醸造所、「NAGANO BREWERY」が協力して初めて造り、先週、お披露目されました。
ビールを飲んだ人:
「苦みがあるような感じがするんですけどすごくおいしかった。後味すごくナッツっぽい味はする」
(記者リポート)
「うまい!キレのある苦みの中に、ほのかにヘーゼルナッツの甘味を感じます。口の中ではヘーゼルナッツの豊潤な香りが広がります」
市農業公社・青木尚久専務理事:
「フラッグシップ的に目立つようなものがないかなと考えたのが、ビール。長野市産のヘーゼルナッツを使えばおいしいビールができるんじゃないかと今回チャレンジした」
長野市産ヘーゼルナッツは市内の岡田浩史さんが2013年から栽培を始めました。
食品加工会社の輸入商社に勤務していた岡田さんは、産地のイタリア・トリノでヘーゼルナッツの畑を見て関心を持ちます。
その後、調べると標高が高く、涼しい気候という点が長野市と似ていて、栽培に乗り出しました。
徐々に畑を広げヘーゼルナッツの「生アイス」が食べられる店もオープンさせました。
客(2022年):
「すごいヘーゼルナッツ感、濃厚」
ヘーゼルナッツはほとんど輸入に頼っています。岡田さんは栽培する人を増やし「信州をヘーゼルナッツの一大産地」にすることを目標にしています。
ヘーゼルナッツ農家・岡田浩史さん(2022年):
「とにかく生産者をまず増やしていく。信州が中心となってヘーゼルナッツをやっていき、これからは国内のヘーゼルナッツがどんどんと皆さんに食べてもらうようになること。活動をずっと続けていきたい」
長野市も岡田さんの取り組みを後押し。「産地化」を目指し2024年から苗木の購入に補助を出す事業を始めました。
少しずつ栽培が広がる中、今回挑戦したのが海外では親しまれているという「ヘーゼルナッツビール」の醸造。
ナガノブルワリーも初めての試みで約2カ月かけ、完成させました。
今回はローストしたヘーゼルナッツを使用し、「黒ビール」のように仕上げたということです。
NAGANO BREWERY・荒井克人代表:
「ご飯を食べながらとか、食中酒としてもいろんなものに合うビールかと思う。味を感じてもらって、こういうものもあるんだと知ってもらえれば」
500リットルを製造し、7月19日から、市内のスーパーや道の駅など6店舗で販売しています。
市農業公社・青木尚久専務理事:
「いろんなビールだったり、いろんなスイーツがありで、長野に行ったらヘーゼルナッツだらけだったよという、日本一の産地化を目指していきたい」