「ギラギラと照りつける太陽、そして生ぬるい風に包まれています。佐呂間町です。手元の温度計では41度とお風呂の中のような温度になっています」(八木隆太郎フィールドキャスター)
「(Q:役場にエアコンは?)ついてないんですよね。スポットクーラーと扇風機で(対応)。暑いですよね。役場に来る方もあまりいない印象ですね」(佐呂間町役場の職員)
7月23日の北海道内は、今までに経験がないような記録的な暑さに。
最高気温は、北海道美幌町で38.2℃、北見市で37℃など北海道東部を中心に北海道内35地点で猛暑日となり、美幌町や釧路市中徹別など北海道内11地点で観測史上一番の暑さになった。

「うわっ、お湯が出てきます。体感的には43、44度くらい」(八木フィールドキャスター)

北見市常呂町の「ところ常南ビーチ海水浴場」
7月26日の海開きに向け市の職員が準備をしているが―
「水温は上がってますね、間違いなく。今日は暑いので水の中にずっと入っていたい」(北見市職員)

「本来は氷をかけたくない。真水があたると鮮度が落ちやすいから。暑いとどうしても魚が痛んじゃうから」(鮮魚店の店長)
こちらは北見市常呂町の鮮魚店。
魚が腐らないように氷をかけて対応していますが氷もすぐに溶けてしまう。

北海道内各地で暑さの影響が―
この記録的な暑さは、各地で影響を及ぼしている。
オホーツクの北海道大空町女満別では秋まき小麦の収穫時期を迎えているが。
「猛暑の影響と、雨が降らない干ばつの影響で収量も例年よりはないのかなと」(女満別農協 安達直行さん)

秋まき小麦の収穫はピークを迎えていますが、小麦は干上がっている状態。
大空町では、7月22日までの30日間の降水量が34.5ミリと平年の半分以下と少なく、さらにこの暑さも相まって、収穫量は例年に比べて1割から2割ほど減っているという。

観測史上一番の暑さになった美幌町では収穫前のタマネギの葉もしおれている。

北海道十勝地方の池田町の養豚場。
人と同じく豚も暑さでまいっている。
豚舎では水滴を扇風機でまき舎内の気温を少しでも下げるという苦肉の策で暑さ対策をしている。
「エサを食べないから当然成長が遅くなる。あと繁殖障害。なんとか耐えてくれと。それしかないですね」(阿部農場 阿部雄元さん)

暑さの影響は、夏休み目前の学校にも。
「ただ今より1学期終業式を始めます」
北海道帯広市の小学校の終業式。
本来は全校児童が体育館に集まり行われるが、エアコンのない体育館に集まるのは熱中症のおそれがあるとして、子どもたちはエアコンの効いた教室でリモートでの参加となった。
7月24日は、北海道内の48校で臨時休校が決まっている。

相次ぐ熱中症
熱中症も相次いだ。
北海道内では少なくとも50人が熱中症の疑いで救急搬送されたほか、北海道斜里町では90代の女性が熱中症の疑いで病院に運ばれたが、その後死亡が確認された。

冷房が故障したところも…
一方、最高気温が34.9℃まで上がった札幌市。
うだるような暑さの中、東区役所ではこんなトラブルが―
「おととい冷房が故障した東区役所です。扇風機で業務をしていますが気温は32度を超えています」(小出昌範記者)

先週修理したばかりの冷房が再び故障。
約1000枚を用意した「うちわ」はすでになくなり、入り口には来庁者が自由に利用できる冷却シートが。
職員も冷却シートをおでこに貼って作業。
「暑いですね。大変な職場だと思う」
「かなり暑い。釧路から来たが暑くてなれない」(いずれも来庁者)
東区役所では冷房を修理していますが、直るのに1週間から10日ほどかかるということだ。

この危険な暑さを避けようと札幌市では地下に避難する人も。
「やばい。(外は)まったく風がない」
「家に冷房がないからここに来た」(いずれも札幌市民)
