参議院選挙で参政党が大きく議席を伸ばした。参政党の神谷代表は「日本人ファースト」を掲げ、改選前の1議席から14議席に躍進。

専門家は若者や現役世代の経済不安を捉えたと分析している。

参政党14議席と大躍進…街頭演説は大熱狂の渦に

7月21日午後4時頃、大躍進を遂げた参院選から一夜、東京・JR新橋駅前で行われた参政党の街頭演説では、アンチとの衝突も起こった。

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7月20日の夜、開票を待つ間、参政党・神谷宗幣代表は、各局の選挙特番の生中継に引っ張りだこ。

スタッフから「説明があるそうです」との声かけに、神谷代表は「休憩がない…」と答えつつも、表情は笑顔だった。

7月20日、投開票が行われた参院選で、「参政党」は改選1議席から14議席に躍進した。そのフィーバーの象徴となったのが、選挙戦最終日の19日にマイク納めを行った東京・芝公園だ。

広場を埋め尽くすほど集まった2万人の群衆にいたのは、支援者だけではなかった。

アンチ:
参政党はレイシスト!(差別主義者)差別で人が死ぬんだぞ!

差別に抗うなどと書かれたプラカードを掲げたアンチも押し寄せ、会場は異様な雰囲気に包まれた。

候補者が演説を終え、神谷代表が壇上に姿を見せると、会場の雰囲気が一変した。

参政党・神谷宗幣代表:
芝公園にお集まりの皆さん!こんばんは!

神谷代表が演説を始めると、それまで座っていた聴衆が一斉に立ち上がり、まるでライブ会場のような熱気に包まれた。

参政党・神谷宗幣代表:
集まってくれた皆さんにも感謝してるし、今回の選挙グイグイと勢いをつけるために参政党いっぱい叩いてくれたアンチの皆さんもありがとう!私たちがなぜ、参政党が伸びたか。もちろん叩かれたこともあるけど「日本人ファースト」っていうキャッチコピーが、たぶん皆さんの胸にも届いたんだと思います。なんで外国資本に頼らないといけないんですか?

日本人ファーストを掲げ続け、神谷代表は‟参政党現象”を起こした。演説の締めは、お約束のものだった。

参政党・神谷宗幣代表:
みんなで日本を変えるんだ。そんな思いで参政党コールよろしくお願いいたします。アンチの皆さんも一緒にやっていいですよ。いきますよ。せーの!1・2・参政党!!

25分にも及ぶ演説を終えると、支持者から「参政党コール」が湧き上がったが、一方でアンチが壇上に詰め寄り騒然とする場面もあった。

参政党に投票した20代:
「外国人よりも日本人を大事にしよう」みたいなキャッチコピーが印象に残った。

参政党に投票した50代:
今の自民党はやっぱり期待できないので、ちょっと新しい風というか、そちらに期待したいという気持ち。

参政党がここまで支持を得た要因について、専門家は経済面で守られていないと感じている若い世代や現役世代の心を掴んだと分析する。

成蹊大学文学部・伊藤昌亮教授:
日本人が貧しくなり、外国人が豊かになっている事を見せつけられる経験をたくさんの人がしている。やはり自民党や立憲民主党など既成政党の政策は明白な「弱者を守る」という政策。若者も現役世代も「自分たちに目を向けてくれ」「自分たちを何とかしてくれ」という声が強くなってきている。

「日本人ファースト」を強く訴え…若者支持が広がる

選挙戦中盤の福岡では12日、その熱が感じ取れたこんな場面があった。

土砂降りの中、神谷代表の到着を待つ聴衆は帰ろうとせず、その直後に雨が止み、拍手の中、神谷代表が登場した。

参政党・神谷宗幣代表:
今の停滞した経済じゃダメなんだと、そういった声を国民みんなで政府にぶつけるんです!

神谷代表は、7月21日午後4時頃、番組にも生出演した。

参政党・神谷宗幣代表:
普通の国民です。大学は大阪に自ら選んでいきましたし、(就職した)食品スーパーは父の会社でしたけど、ここはもう経営難で結果倒産してしまったんですけど、それをどうしても手伝わなきゃいけなかったので、渋々やったって感じですね。

さらに過激と言われる発言については、こう話している。

青井実キャスター:
熱くなると演説が過激になると、不安の声もありましたが?

参政党・神谷宗幣代表:
実際にそうだと思います。だいぶ気をつけるようにしていますが、3年前に初めて選挙に出た時はもっといっぱいマズいことを言っていたので。自分では大分マシになったと思いつつ、でも自分の動画を後で見ると、これはもうちょっとマズいなというのは今でもあります。
(「イット!」7月21日放送より)

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