20日、投開票が行われた参議院議員選挙の結果を踏まえ、石破首相は21日午後、自民党本部で記者会見を開きました。
石破首相:
私ども自由民主党は極めて厳しい国民の皆さま方のご審判をいただきました。自由民主党総裁として心より深くおわびを申し上げる次第でございます。
改選前から10以上も議席を減らし39議席となった自民党。
一方、大きく議席を伸ばしたのは国民民主党と参政党です。
与党大敗から一夜が明けた21日、続投の意向を示す石破首相に対しては身内からも批判の声が上がっています。
参議院議員選挙で過半数割れに追い込まれた与党のリーダー、石破首相。
午後2時から開いた会見で、正式に続投の意思を明らかにしました。
石破首相:
政治には一刻の停滞も許されないということでございます。国家・国民の皆さま方に対する責任を果たしていかねばならないと考えている。
その判断を有権者はどう見ているのでしょうか。
参院選の投票に行った人に100円引きのクーポンが行われる、センキョ割キャンペーンのグルメ会場で話を聞きました。
立憲民主党に投票:
事前からみんな分かっていた結果なのかな。(Q.石破首相続投を表明)それはいいと思います。「やめます」は逆に嫌だな。責任持ってやってない人なのかと思う。
自民党を支持する人は「一応希望を込めて自民党に投票したんですけども。心配ですね、この先がすごく心配」と今後への不安を口にしました。
その自民党内からは、石破首相の続投に批判の声が上がっています。
ひめゆりの塔の説明について歴史の書き換えなどと発言し物議をかもした西田昌司氏。
吹き荒れる逆風の中、京都選挙区で4回目の当選を果たしました。
当選 自民党・西田昌司氏:
僕はもう一度、筋から考えて総理は責任をとられるべきだし、新しい総裁を選ばなければならない。国民から見放された人が次々モノを言っても信頼性がないわけですよ。
野党もしかりです。
改選22議席の維持にとどまった立憲民主党の野田代表は、石破首相が物価高対策や自然災害への対応などを理由に続投を表明したことに「率直な感想は、ダラダラとした政治をいつまで続ける気なのか。(続投理由が)総選挙の敗戦の弁とほとんど同じなんですよね。衆院選・都議選と敗れて参院選で敗れたことについての意味合いがまだよくわかっていないのではないか」と疑問を呈しました。
改選4議席から17議席へと躍進した国民民主党。
そのリーダーである玉木代表は21日午後5時ごろ「イット!」に出演し、「たとえ石破首相が続投しても、今後の政権運営には協力できない」との考えを示しました。
国民民主党・玉木雄一郎代表:
今の自公とは話はしようと思いますが期待がほとんどできない。我々としては石破政権は信頼できないという評価になっています。さらに何かできるような期待もない。
波乱のもととなった今回の選挙では、予想外の展開に直面した大物がいます。
23年ぶりに自民党に復党し、比例代表で立候補した鈴木宗男氏です。
落選を覚悟し21日午前5時ごろに会見を開き「選挙には出ない、終止符だ」と政界引退を宣言。
ところが数時間後に当選確実となり一転、喜びの会見を開いたのです。
当選 自民党・鈴木宗男氏
いちるの望みを持ってましたけども客観的に見てもなかなかいい結果を得るのは難しいと思ってましたから。皆さま方を待たせてはいけないと思って会見をさせていただきましたが、今振り返って、目に見えない力によって生かされたと。また国政に戻ることができたと思っております。イレギュラーなことですけど2回目の会見といたします。ありがとうございました。