プレスリリース配信元:株式会社ネオマーケティング
「もう、やめたい…」半数が経験する“受験ブルー”、最大理由は親自身の精神的負担
生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は2025年6月13日(金)~2025年6月17日(火)の5日間、全国の26歳以上の男女を対象に「中学受験」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
今回株式会社ネオマーケティングでは、中学受験を控える子どもを持つ全国の保護者150名を対象に「中学受験の葛藤」をテーマとした意識調査を実施しました。
調査からは、保護者の68.7%が受験に対してストレスを感じている一方で、それを上回る76.0%の保護者が「子ども自身がストレスを感じている」と回答しており、保護者が子の精神的負担を強く認識している実態が明らかになりました。また、受験をやめたいと思った理由のトップは「親の精神的負担」(44.6%)であり、中学受験が親子双方にとって大きな精神的試練となっていることが浮き彫りになっています。保護者が受験に求める価値観や、本当に必要としているサポートの実態についても分析しているため、塾・教育サービスの企画やマーケティングに携わる方は是非、商品・施策開発の一資料としてご活用ください。
【調査概要】
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:全国の26歳~59歳の男女で、中学受験を控える子どもを持つ親
有効回答数:150名
調査実施日:2025年6月13日(金)~2025年6月17日(火)
◆「中学受験の葛藤に関する調査」主な質問と回答
◆塾を選ぶ際に重視したポイントは:「子どもとの相性」が43.9%で突出。
「子どもとの相性」が、「合格実績」(17.3%)の2.5倍以上に達しトップとなった。中学受験市場では、子どもの心理的フィット感を前面に打ち出す塾ほど支持を集めやすいと言えそうだ。
◆これまでに子どもの中学受験を「やめたい」と思ったことはあるか:全体の49.3%がやめたいと思った経験あり。
ほぼ半数が「やめたい」と思った経験ありという結果に。
また、男性(父親)の39.6%に対し女性(母親)は66.7%で大幅に上回り、受験負担をより強く感じていた。塾や教育サービスは、母親の心理的負担を軽減するサポート設計や情報提供を強化することで、受験継続の後押しにつながりそうだ。
子どもの中学受験に関して、自身はストレスを感じているかをお聞きしました。
■子どもの中学受験にストレスを感じているか(n= 150)
全体の68.7%がストレスを「非常に感じる」「やや感じる」と回答しており、中学受験が保護者にとって大きな負荷となっていることがわかりました。
中でも女性(母親)は79.6%と、80%近くがストレスフルで、男性(父親)62.5%を17.1ポイント上回っています。
学校の進路懇談会や子どもの学習管理などは母親が担うケースが多く、心理的責任も集中しやすいことが背景にあると考えられそうです。
続いて、中学受験に関して、子ども自身はストレスを感じていると思うかをお聞きしました。
■中学受験に関して、子ども自身はストレスを感じていると思うか(n= 150)
子ども自身が中学受験にストレスを「感じている」と捉える保護者は全体で76.0%に。
前掲した設問【子どもの中学受験にストレスを感じているか】では自身がストレスを感じていると回答した割合は68.7%(全体)でしたが、本設問ではそれを7.3ポイント上回っています。
多くの保護者が、自分以上に子どもの精神的負担を重く受け止めている状況がうかがえました。
中でも女性(母親)は「非常に感じる」が37.0%と、男性(父親)21.9%を大きく上回り、わが子の不安や疲労により敏感です。
子どもの中学受験に関して、自身が現在感じている不安や悩みをお聞きしました。
■子どもの中学受験に関する不安・悩み(n= 150)
保護者の悩みは「子どもの精神面」が最も多く、48.7%でした。プレッシャーに押し潰されることなく本番できちんと力を発揮できるか、学力以前に精神面への不安が浮き彫りとなりました。
次いで「費用負担」43.3%、「勉強時間の確保」41.3%と続き、長期戦を支えるお金と時間の捻出も大きな課題となっています。
一方で「不合格のリスク」30.7%や「親子関係の悪化」17.3%は相対的に低く、結果よりもプロセス重視の姿勢がうかがえます。
現在の、子どもの学習形態をお聞きしました。
■現在の学習形態(n= 150)
現在の学習形態をのぞくと、受験対策は“塾頼み”が圧倒的です。
全体の67.3%が「集団塾」を選択しており、「個別指導塾」33.3%と34ポイントの差をつけました。
教育においては世間的に“個々のレベルに合わること”や“個々の性質に寄り添うこと”が大事という認識が広がりつつある中でも、やはり一斉に学習を進める集団塾を選択する家庭の方が多いことが明らかに。前掲した設問【子どもの中学受験に関する不安・悩み】で「費用負担」が2番手に来ていた点からもわかるように、費用面の問題は大きく関係していそうです。
なお「個人学習(自己学習のみ)」と回答した家庭はわずか7.3%にとどまっており、92.7%が何らかの外部サービスを利用している実態も明らかになりました。保護者の「中学受験は専門家に任せたい」心理が強く表れています。
前掲した設問【現在の学習形態】にて「集団塾」「個別指導塾」「家庭教師」「オンライン学習」「通信教育」を回答した人に対し、塾(または学習サービス)を選ぶ際に重視したポイントをお聞きしました。(重視したポイントを上位3位まで順位付けして回答。以下のグラフは「1位」のみを表示)
■塾を選ぶ際に重視したポイント(n= 139)
塾選びで保護者が最も重視したのは「子どもとの相性」で43.9%と突出し、「合格実績」(17.3%)の2.5倍以上に達しました。
子どものメンタルケアを不安視する声が前掲設問【子どもの中学受験に関する不安・悩み】でも最多だったように、合格までの学習プロセスで“どれだけストレスなく通えるか”が最優先事項になっていることがうかがえます。
中学受験市場では、子どもの心理的フィット感を前面に打ち出す塾ほど支持を集めやすいと言えそうです。
中学受験を決断した主な理由をお聞きしました。
■中学受験を決断した主な理由(n= 150)
「より良い教育環境のため」が全体の67.3%で、「子どもが希望したため」36.7%を大きく上回りました。現状中学受験は、子どもが自主的に希望するよりも、保護者が子どもの将来を考えて勧めるケースの方が一般的なのかもしれません。
男女別で見ると、女性(母親)が際立って重視したのは「高校受験を回避するため」(母親40.7%:父親28.1%)と「大学付属校へ進学するため」(母親33.3%:父親26.0%)の2項目。さらに母親は公立中の多様な生徒構成への懸念(「公立中学校には多様な生徒がいるため」)も18.5%と男性(父親)の2倍強で、長いスパンでわが子の学習環境や進路を設計する姿勢が色濃く表れています。
対して父親は「周囲の勧めがあったため」(13.5%)を母親の2倍以上挙げており、情報源や意思決定に外部の声が影響しやすいことがうかがえました。
中学受験で“最も”重視することをお聞きしました。
■中学受験で“最も”重視すること(n= 150)
「子どもの成長」を最重視する保護者が34.7%と最多で、「志望校合格」(28.0%)を大きく上回る結果に。受験結果よりプロセスで得られる人格的な伸びに価値を見いだす姿勢が浮き彫りとなりました。前掲した設問【子どもの中学受験にストレスを感じているか】で明らかになったように、保護者自身が精神的負荷を強く感じているからこそ、「結果よりプロセスを通じた内面的成長」に価値を置くと考えられます。
受験産業にとっては「合格実績」だけでなく、学びを楽しませる工夫や自己肯定感を高める指導方針の訴求が、現代の保護者ニーズに直結すると言えそうです。
中学受験を通じて、子どもに特に身につけてほしい力をお聞きしました。
■中学受験を通じて、子どもに特に身につけてほしい力(n= 150)
保護者が中学受験に期待するのは、目先の得点力より“将来役立つ汎用スキル”でした。
最も多かったのは「集中力」(59.3%)で、次いで「論理的思考力」(54.0%)、「挑戦心」(50.0%)と続きます。いずれも入試本番だけでなく中高大学・社会人まで通用する力であり、長期的な成長を見据えていることが分かります。
一方、具体的な科目系スキルである「英語力」「ITスキル」はそれぞれ10%前後にとどまり、限定的でした。「入試はゴールではなく通過点」という認識が、保護者全体で共有されていると言えそうです。
これまでに、子どもの中学受験を「やめたい」と思ったことはあるかをお聞きしました。
■これまでに子どもの中学受験を「やめたい」と思ったことはあるか(n= 150)
中学受験を「やめたい」と思った経験がある保護者は全体で49.3%とほぼ半数に達し、受験準備が家庭に大きな負荷をかけている実態が浮き彫りに。
注目すべきは男女差です。男性(父親)の39.6%に対し女性(母親)は66.7%と、27.1ポイント上回り、受験負担をより強く感じていました。
前掲した設問【子どもの中学受験にストレスを感じているか】でも母親のストレス実感割合が父親よりも17.1ポイント上回っていましたが、子どもの学習サポートや感情面のフォローを母親が主体的に担っている構図が推察されます。
塾や教育サービスは、母親の心理的負担を軽減するサポート設計や情報提供を強化することで、受験継続の後押しにつながりそうです。
前掲した設問【これまでに子どもの中学受験を「やめたい」と思ったことはあるか】にて「ある」と回答した人に対し、「やめたい」と感じた主な理由をお聞きしました。
■「やめたい」と感じた主な理由(n= 74)
「親の精神的負担」が44.6%、「子どもの精神的負担」が43.2%、「子どものモチベーション低下」が41.9%と、メンタル系の理由がTOP3を占めました。
これらが成績(「成績が伸びない」)や費用(「費用面の負担」)よりも上回っていることを考えると、塾や教育サービスは合格戦略と同じレベルで親子双方のストレスマネジメント策を検討すべきフェーズに来ていると言えます。
中学受験準備において「こんなサービスがあったら助かる」と感じるものをお聞きしました。
■中学受験準備においてあったら助かるサービス(n= 150)
助かると思うサービスの筆頭は「学習進捗アプリ」で43.3%と最多でした。
学習状況を可視化し親子で共有したい欲求は性別・年代を問わず共通と言えます。
次点の「オンライン質問対応」は父親が41.7%で母親より12.1ポイント高く、疑問を即座に解決できる“学習ヘルプデスク”を求める姿勢が強く表れました。
対して母親は「親子コーチング」(44.4%)と「親向けメンタルケア」(33.3%)への支持が高く、子どものモチベーション維持や自身のストレス対処に第三者の専門的支援を望む傾向が際立ちます。
「進捗の可視化」と親子双方のメンタルサポートを組み合わせた伴走型サービスが、中学受験市場で特に求められているテーマかもしれません。
■この調査のその他の質問
・受験情報を得ている主な情報源(複数回答)
・「子どもがストレスを感じている」と思う場面(複数回答)
・受験準備を始めてから、親子の会話頻度はどう変化したか(単数回答)
・勉強以外の時間を子どもに確保するために、工夫していること(単数回答)
など
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://corp.neo-m.jp/service/research/quantitation/netresearch-domestic/
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<例>「生活者を起点にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
引用元:https://corp.neo-m.jp/report/investigation/life_076_entrance-exam/
コーポレートサイト:https://corp.neo-m.jp/
■「ネオマーケティング」
【マーケティングリサーチ/市場調査】
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