コメの価格高騰が続き、先行きが不透明な状況が続いています。こうした中、子供たちの給食の食材を調達する県学校給食会が、10日JA全農おおいたにコメの仕入れ価格を抑えることなどを要請しました。
大分市にある小学校。
昼の時間を迎え子供たちが給食の準備をしていました。
子供たちが大好きな白ご飯、このクラスには10日、およそ5キロが用意されました。
◆児童
「手を合わせてください。みんなでせーの、いただきます」
◆女の子
「ごはんがおいしかったです。4時間も勉強しているので白米を食べたらすごく元気が出る」
◆男の子
(きょう何をおかわりしましたか?)
「ご飯と大きいおかずと牛乳」
給食に欠かせない白ご飯ですがコメの価格高騰の影響で仕入れ価格が上がっていて深刻な問題になりつつあるということです。
こうした中、10日、県学校給食会が大分市のJA全農おおいたに要請に訪れました。
県学校給食会は毎年秋以降にJA全農などから1年分のコメを仕入れて15市町村の給食センターと共同調理場に販売しています。
会によりますと2024年度のコメの仕入れ価格は前の年度と比べておよそ1.5倍に高騰しているということです。
◆県学校給食会 森健治理事長
「米価が上がったからと言ってそのまま学校給食に価格を転嫁するわけにはいかない。まずは主食であるコメの量の確保と価格の抑制について対応することが喫緊であると考えきょうの要請に至った」
要請では2025年度生産された県産米の数量確保と、限られた予算で運営される学校給食を安定的に実施するため価格について最大限配慮するよう求めています。
会では年間850トンのコメを給食センターなどに販売していますが、このほとんどをJA全農から仕入れているということです。
◆JA全農おおいた米穀園芸部穴本新司さん
「全体の(収穫)量を見ながら、県学校給食会にその時のコメの情勢などを踏まえて(販売)量と価格の協議を行っている。地元の子どもたちに大分県産のコメを安心して食べてもらう、それを自分たちが提供するのは使命だと思っているので頑張りたい」
要請をする事態になって給食は大丈夫か?と思う人もいるかもしれません。
県学校給食会によりますと現時点で、ご飯の量が減るなど直接的な影響は出ていないということです。
県学校給食会は2025年10月ごろから2025年度産のコメの仕入れ交渉を行う予定で、2024年度と同じ850トン程度のコメを確保したい考えです。
コメの価格高騰の先行きが不透明な中、しっかり確保出来るのでしょうか。
JA全農によりますと2025年度産の県産米は作付面積は2024年より増えていて供給量は増えることが期待されています。ただ学校給食も予算が限られていて、仕入れ価格の高騰が続けば直接的な影響も出てくる可能性があります。
コメの価格は供給量によって大きく左右されるため今後注視していく必要があります。