学歴詐称問題の渦中にいる静岡県伊東市の田久保市長が7月7日に臨時の記者会見を開催。辞職と出直し市長選への意欲を示しましたが、市民の納得する説明となったのでしょうか?

辞任の表明から一夜明け、田久保市長が8日正午前、市役所に登庁しました。

高齢の母親が心労で体調を崩したため予定より2時間半ほど遅れて市役所に来たという田久保市長。

午前10時に予定されていた幹部職員との政策会議は午後1時から開かれることになりました。

会議の最後に市長から謝罪の言葉があったということです。

7日夜、臨時の記者会見を開いた田久保市長。

伊東市・田久保眞紀 市長:
必要な手続きを終えのち速やかに辞任したい。自分の進退を決めさせていただいたのち、改めて市民の判断を仰ぐために再度市長選に立候補したい

市長を辞職し出直し選への意欲を示しました。

一方、田久保市長が市議会の議長や副議長などに卒業証書として見せた資料は今回も持ってきませんでした。

伊東市・田久保眞紀 市長:
偽物だとか本物だとか、本当は知っていたとか知らなかったとか、例えばチラッと見せただけだとか、私はそんなつもりはなく、しっかり見せたつもりでいた。私の中では本物だと思っていますが、大変残念ながらいま私の方で本物だと証明するための卒業証明書が取れなくなった以上は捜査機関で調べてもらいその結果を待ちたい

卒業証書だと思っていた資料の確認を検察に依頼すると発表。

その手続きを済ませてから辞職するということです。

7日の午前中には市民から公職選挙法違反の疑いで刑事告発された田久保市長。

卒業証書と説明してきた資料を公開しない理由については同席した弁護士が説明しました。

阿部・吉田・三瓶法律会計事務所
福島正洋 弁護士:
さきほど辞職を表明しているので田久保市長はこのあと何の力もないただの一般人で、 刑事告発されていて被疑者という一番弱い立場に転落した。私はこれを守る刑事弁護人の職責がある。証拠を安易に公開することはできない

ただ、田久保市長は市民による刑事告発についての捜査の結果や卒業証書とする資料が何か判明しないままでも出直し選への意欲を示しています。

-疑惑が晴れてから立候補するのが普通では?

伊東市・田久保眞紀 市長:
「私たちが伊東を変えたいと行動した思いを無駄にしないでほしい」という意見が多数あった。今回は私の不徳の致すところだが、ここは責任をもって皆さんの思いに応えて審判を受けるべきであると考えて決断した

ー(この記者会見は)市民に正確に納得してもらえる話をすると言っていたが、ここまでの内容を振り返りすべて話し十分だと感じるか?

伊東市・田久保眞紀 市長:
十分だと思ってもらえるように最大限努力したつもりです

田久保市長の辞意表明から一夜。

市民の反応は…。

田久保市長に投票した男性:
どのみち、あの人のことはよく知らないで言っている主張だけを聞いてあの人に入れたので失望というのはない。結局こういう人だったのかと。彼女には入れないという風にしかならない

田久保市長に投票した女性:
市民の皆さんに受け入れられて認められれば、もう1回市長でも良いかなと思いますが私は期待の方が多かった。伊東がこれからどう変わっていくのか期待していたけれど、あまりにも残念なことでいなくなっちゃったなという感じ

5月の市長選の投票先は明かさない女性:
別に大学なんか出ていなくたても、どうってことないじゃないですか。(市長は)市のためにやってくれれば良い。嘘つくことはない

5月の市長選の投票に行かなかった男性:
のらりくらりじゃないけれど結局は良く見せようじゃないけれど、説明責任なんて果たしていない、どう見たって。住民票も移して5年経つけれど、前回の市長選は仕事で行かなかったけれど、今度はちゃんと行こうと思う

田久保市長が辞職した場合50日以内に実施されることになる市長選。

市は5月の市長選では3000万円あまりの予算を組んでいました。

テレビ静岡
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