学歴詐称の疑いが指摘されている静岡・伊東市の市長に、辞職勧告の決議案が市議会で可決されました。

7日午後1時ごろ、報道陣の前に姿を見せたのは、学歴詐称疑惑の渦中にある静岡・伊東市の田久保眞紀市長です。

田久保眞紀市長:
決議については重く受け止めています。今後の進退についてもしっかり考えまして。

田久保市長を巡っては、市の広報誌に「東洋大学法学部卒業」と記載された学歴が嘘だったことから、その進退が大きな焦点となっています。

先週の会見で「大学側から示されたのは除籍でした。自分がつらいからといって、今の状況を全て投げ出して逃げ出すようなことはしたくない」と述べ、卒業ではなく除籍だったことを認めた田久保市長。

市役所には、批判や苦情のメールや電話が1000件以上殺到し、市政は混乱状態に陥っています。

そうした中、市の職員で作る労働組合は7日朝、市長に対し、謝罪などを求める要請書を手渡しました。

市職員労組:
市民の間に混乱と落胆、怒りが広がっています。

田久保眞紀市長:
いろいろとご迷惑をおかけ致しまして、申し訳ございません。

その後の市議会には、市長に対する辞職勧告決議案が提出されました。

静岡・伊東市の四宮和彦市議:
無責任かつ卑劣な人物が市長であり続けることを、市議会としては到底容認できるものではない。

辞職勧告決議とともに、百条委員会の設置についても全会一致で可決されましたが、田久保市長は下を向きつつも、表情を変えることはありませんでした。

動きがあったのは市議会だけではありません。
市の建設会社社長が、市長に公職選挙法違反の疑いがあるとして刑事告発しました。

告発状によりますと、市長は2025年5月の選挙で、報道各社が依頼した経歴調査票に「東洋大学卒」と記載。
虚偽の情報を伝えて報じさせたことが公職選挙法違反に当たると指摘しています。

渦中の田久保市長は7日、報道陣の取材に応じ、焦点とされる進退について「進退について、市民の皆さまに分かるよう、しっかり説明したい。そのように考えています。(Q.続けるのか辞めるのか、心の中で決めている?)夕方にしっかり説明を差し上げますので、今の時点ではきちんと決めているとしかお答えできませんが、そのようにしております」と述べました。

また、騒動後に市議会の議長らに対し、一瞬だけ見せたという卒業証書に関して「卒業証書のような書類も会見に持ってくる?」と問われると、「その卒業証書についても、市民の皆さまにしっかり分かるように、夕方の会見の方でご説明をしたいと、そのように考えております。きちんとご説明ができる状態にして、説明をしなければいけないと思っておりますので、夕方の会見の方でしっかりとその件については説明したい、そのように思っております」と述べました。

一方、先週の会見の時と比べると髪形がすっきりしているように見えますが、これも何かを思ってのことなのでしょうか。

田久保眞紀市長:
これは今朝自分で切りました。時間もございませんでしたので、若干形が悪いかもしれませんが、自分で切りました。

田久保市長はこのあと午後7時半から改めて会見を開き、進退を含め、除籍された大学から届いた資料を示して説明するとしています。

テレビ静岡
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