全国84地点で4日、35℃超の猛暑日となり、東海地方は梅雨明けとみられると発表された。連日の高温で夜に体の熱が抜けず「暑さ負債」が蓄積する蓄積型熱中症が増加し、医師は短時間の外出でも重症化に注意を促している。上野公園の盆踊りも暑さ回避のため、1か月前倒しで開催されるなどの対策が取られている。

東京は9日連続の真夏日…東海地方で梅雨明け宣言

日本列島では連日、体温超えの暑さが続いている。全国84地点で4日、最高気温が35℃を超える「猛暑日」となった(午後4時10分現在)。

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こうした中、専門家は「蓄積型熱中症」に注意を呼び掛けている。

気象庁は4日、東海地方が梅雨明けしたとみられると発表した。名古屋市では、最高気温35℃を記録した。

東京都心では4日、最高気温33.4℃を観測した。

取材班:
午後2時の浅草・雷門前です。手元の温度計を見てみると38℃になっています。照りつけるような暑さです。

東京では、9日連続で最高気温が30℃を超える暑さとなった。

90代:
暑いよね。スーパーとかデパートで避暑に行った方が早いかな。

4日、上野公園で「ふるさと東京応援祭 第二回ビールと浴衣de盆踊り」が始まった。45の屋台が出店し、祭りを盛り上げている。

屋台の出店者:
暑いですよ。汗がいっぱいなんで。

屋台の出店者:
超暑いです。朝、化粧してきたんだけどドロドロです。

イベントは2024年から始まり、2025年で2回目となる。通常、盆踊りというと8月だが、このイベントは7月に開催している。

ふるさと東京応援祭 実行委員会・鈴木志紋さん:
暑さ対策ということで、2025年は1カ月早めて7月に開催しています。

さらに、直射日光を避ける屋根付きのテントなど、様々な暑さ対策が用意されていた。

一方、東京都内で4日、熱中症とみられる症状で搬送されたのは、午後3時現在で35人だ。

気象庁は3日、「高温に関する早期天候情報」を発表した。これは、その時期として10年に一度程度しか起きない著しい気象となる可能性が高まっている時に、6日前までに注意を呼び掛ける情報だ。

気づいた時には既に重い症状「蓄積型熱中症」急増

高温が続くと、どんな危険性があるのか。東京都内の「いとう王子神谷内科外科クリニック」では、早くも熱中症の症状を訴える患者が増えているという。

患者:
夜中に冷房で1、2時間タイマーつけるが、暑いところで目が再度覚める。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
夜間の暑さ負債。夜の熱中症って言ったり、熱帯夜が多くなってきたから、蓄積型の熱中症って言ったりする。

蓄積型の熱中症とは、暑い日が続く中で暑さ負債がたまってしまい、数日かけて熱中症になってしまう症状だという。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
劇的な急激な発症ではないが、ちょっとした外出や短い時間の移動や外での作業、あるいは室内キッチンなどでの作業でなるということが、3日目4日目5日目に出てくるような。蓄積型の熱中症の場合は気づきにくくて、症状が出たときに気づいたときにはもう既に重い(症状)。いつの間にか中等症になって出てくる。高齢者の方は、蓄積型の熱中症になりやすいです。

予防法としては、夜シャワーで済まさずに入浴することで、昼間体内にたまった暑さ負債をリセットしやすくなるという。
(「イット!」7月4日放送より)

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