参議院選挙が3日公示され、17日間の選挙戦がスタートしました。1議席を争う長野県区には5人が立候補し、物価高対策などを中心に論戦が交わされる見込みです。顔ぶれと各候補の第一声などをお伝えします。

県区に立候補したのは届け出順に、参政党・新人の竹下博善さん、自民党・新人の藤田ひかるさん、立憲民主党・現職の羽田次郎さん、諸派で新人の山田雄司さん、諸派で新人の加藤英明さんです。

長野市の選挙事務所で出陣式を行った参政党・新人の竹下博善さん(42)。植木職人として働きながら3年前から党員として活動してきました。

「国民目線の政治を」と初めての国政挑戦です。

参政・新・竹下博善候補:
「今までと同じやり方をしていたら、どんなに良い目標を掲げても、どんなに良い日本にしたいと言ってもできっこないんですよ、お金が無いんだから。だから参政党は消費税を廃止して経済成長を目指していく」

最も訴えているのは「消費税の段階的削減」と「社会保障費の負担軽減」です。税の負担を減らして個人消費を増やすことが中小企業の支援にもなり、景気回復につながるとしています。

また、予防医療に力を入れて医療費の削減を目指すことや、15歳までの子どもに月10万円を給付することなども掲げています。

参政・新・竹下博善候補:
「今、必要なのは、経済成長をするため国民がお金を使える状況をつくることなんです。子や孫の世代のことを考えて、今こそ政策を大転換して減税と積極財政の経済成長によって国民の生活を守っていきましょう」

3日は選挙カーで長野市内を回りました。演説を撮影して配信するなどSNSでの発信も強化していて、政党の知名度や期待が高まっていると実感しています。

参政・新・竹下博善候補:
「今まで無かったものを現場で痛感している。認知度だけでなく支援が広がっているのを感じています。参政党は日本の国益をしっかり守って国民の生活を守っていく」

自民党・新人の藤田ひかるさん(35)。父親の出身地でもある長野市中条の神社で必勝を祈願しました。

自民・新・藤田ひかる候補:
「今回挑戦させていただく思いの原点でもあるから思いの詰まったここ(中条)で、(選挙戦を)始めたいという強い思いから、ここから始めました」

神奈川県出身で外務省を経て、大手コンサルタント会社に勤務していた藤田さん。
国政選挙では県連初の女性候補で、自ら刷新感をアピールしています。

自民・新・藤田ひかる候補:
「古い政治を刷新し日本の明るい未来を開いていく。聞こえのいい政策か、未来に向けた着実な変化か、長野県の皆さまに選択を問いたい」

選挙戦では、「賃上げ」と、食料安全保障の強化や総合安全保障の確保など「安全を守る」こと、若者・女性・子育て世代が「ここにいたい」と思える地域づくりの3つの柱を中心に訴えます。

3日は長野市でスタートし、上田市、松本市、岡谷市を遊説しながら、街頭演説を行いました。自民党の公認を得ていますが、党に対して思うことはしっかり発言していきたいとしています。

自民・新・藤田ひかる候補:
「この人口減少社会に適応していく、そのために必要な社会インフラをつくる。持続可能な社会の仕組みづくりにも取り組みたい。自民党に対しても、是々非々で思うところは申し上げることを貫いていきたい」

長野市のホテルで出陣式を行った立憲民主党・現職の羽田次郎さん(55)。新型コロナで亡くなった兄・雄一郎さんの後継として2021年の補選で初当選し、今回が2回目の選挙です。前回と同じく、共産、社民などの支援を受け、「野党共闘」で議席を守ろうとしています。

立憲・現・羽田次郎候補:
「政権選択の選挙であります。小さな声、声なき声、その声に光を当てるのが政治の役割です」

最も訴えているのは、2026年4月から1年間の「食品の消費税率0%」と、「ガソリンの暫定税率廃止」などの物価高対策です。

立憲・現・羽田次郎候補:
「食料品の消費税を無くしていく、ガソリンの暫定税率を廃止する、まっとうな政治を信州から再び取り戻す」

トレードマークは、父・孜さんと兄・雄一郎さんが愛用していた半袖のジャケット、いわゆる「省エネルック」。公示日に着ていたのは雄一郎さんのジャケットです。

3日は、長野市から上田市、松本市にかけて遊説しながら、街頭演説を重ねました。
父と兄の意志を受け継ぎ、政権交代の必要性を訴え続けます。

立憲・現・羽田次郎候補:
「とにかく今の与党に何としても議席を譲らない。政権交代を目指して戦い抜いて勝ち抜くという意気込み」

諸派で「チームみらい」新人の山田雄司さん(35)。東京都出身で、現在は県内の義務教育学校で教員として働いています。

訴えの中心は生成AIを活用した教育現場のサポートなど子育て・教育支援です。

諸派(チームみらい)・新・山田雄司候補:
「AIをはじめとしたテクノロジーを教育の中に入れていく。日本を信州からより良くする仕組みをつくっていき、必ずや未来は、明日は明るいと信じられる日本を作っていきたい」

3日は長野駅前での第一声のあと、千曲市や上田市などを遊説しました。

諸派で「NHK党」新人の加藤英明さん(66)。都内でコンサルタント会社を経営し、2024年の東京都知事選にも出馬しました。

NHKの受信料制度の見直しや、外国人の不法な流入を食い止めることなどを中心に訴えるとしています。

諸派(NHK党)・新・加藤英明候補:
「NHK党というのは日本のトランプを目指しています。外国人の生活保護に使われている税金をSNS等で見える化したい。NHKをぶっ壊す」

選挙期間中は街頭演説などは行わず、SNS等で支持を訴えるとしています。


参院選の投開票は7月20日で、4日からは期日前投票も始まります。

長野放送
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