記録的な熱波に見舞われているヨーロッパ。
電気代の高騰に加え、死者が出るなど被害が拡大しています。
手元の温度計で37度を超えているロンドン市内。
多くの子供たちが噴水に集まり、はだしで駆け抜けていました。
犬も渇いたのどを潤そうと、必死に水分補給です。
ロンドンでは連日30度を超える厳しい暑さが続く一方、空調設備がない建物や交通機関が多いことから、注意が呼びかけられています。
スペインでは6月28日、アンダルシア地方の街・エルグラナードで最高気温46度を観測しました。
また、北東部のバルスでは2歳の子供が高温の車内に取り残され死亡しました。
最高気温が41.4度を観測したフランス。
猛暑により、1日だけで約2000校が休校になった他、原子力発電所の原子炉1基が暑さのため稼働を停止しました。
フランスやドイツでは電力価格が高騰。
また、観光名所のエッフェル塔はこの熱波を理由に、地上276メートルの展望台を緊急閉鎖しました。
これには観光客もがっくりです。
友達の結婚式のためフランスに来たという日本人観光客も「めちゃくちゃ暑い。6月でも、フランスの友達が『この気温は異常だ』と言っていた」と話し、暑さを痛感していました。
暑さに耐えかねてか、セーヌ川に飛び込む人もいました。
そんな中、人だかりができていたのは、暑い時に欲しくなるアイスクリーム。
店には次々とお客さんが訪れていました。
一方、ドイツでは暑さを避けるため山に出かけ、雪遊びを満喫する人々の姿がありました。
自由に移動するわけにはいかない動物園の動物たちには、さまざまな形で涼が送られました。
ゾウは水をかけてもらって大喜び。
クマとカワウソは、凍った餌に大満足の様子です。
そのドイツでは、西部と南西部の広い地域で気温が34度まで上昇し、当局は熱中症警報を発令。
高齢者施設は熱中症対策に追われています。
EUの気象情報機関は、ヨーロッパの一部地域ではこの時期として気温が5度から10度高いとしたうえで、早すぎる猛暑に警戒を呼びかけています。