伝染性紅斑、いわゆる「リンゴ病」の流行が島根県で続いています。
感染症の専門家は、妊娠中の人は特に注意が必要だとして、基本的な感染対策を呼びかけています。
伝染性紅斑…10歳未満の子どもを中心にみられる流行性の病気で、頬がリンゴのように赤くなることから「リンゴ病」と呼ばれています。
島根県では5月に入り、感染者の報告が急増。1医療機関あたりの患者数は直近の1週間で「2.82人」で、過去10年では例がないほど流行しています。
感染症の専門家によると、爆発的な流行にはリンゴ病の原因ウイルスの特徴が影響しているといいます。
安来市医師会診療所・成相昭吉医師:
文献上では、環境表面に付いたらアルコールで消えない中で(リンゴ病の原因ウイルスは)1年以上生き続ける。
アルコール耐性の強さが、一気に感染を拡大する原因になっています。さらに。
安来市医師会診療所・成相昭吉医師:
発疹が出る前の1週間前が、血液中にウイルスが回っていて人にうつす。赤い発疹や手足に発疹が出た時には人に感染しない。
発疹が現れる1週間ほど前が最も感染力が強く、気づいたときには感染が広がっているといいます。
子どもだけでなく、大人も感染するリンゴ病。専門家は、健康被害が大きくなく、「恐れなくてもいい」とする一方、注意が必要と指摘するのが…。
安来市医師会診療所・成相昭吉医師:
リンゴ病は恐れない、ただし妊婦が感染すると「胎児水腫」という赤ちゃんに甚大な影響が出ることもある。
流産や死産につながることもあり、妊娠した人やその周りの人は、石けんでの手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防をすることが特に大切です。